

電気分解と電池。
どちらも電気と化学が関係していて、名前もどこか似ていますよね。
そのため、「何がどう違うの?」と混乱してしまうのも無理はありません。
ですが実は、この二つはスタートの向きがまったく逆の仕組みです。
ここでは、電気分解と電池の違いを、順番に整理しながら見ていきましょう。
|
|
|

ホフマン式水分解装置(電気分解の実験器具)
外部電源で水を分解し、陰極側に水素・陽極側に酸素がたまっていく様子が見える。
電池は化学反応が先に起きて電気を生み、電気分解は電気で反応を進める。
出典:『Hofmann'scher Wasserzersetzungsapparat - Deutsches Museum Verkehrszentrum』-Photo by Mattes/Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0
電気分解は、その名のとおり電気を使って起こす現象です。
まず電気があり、その力を使って物質を変化させます。
電気分解では、コンセントや電源装置など、外から電気を流すことが出発点になります。
何もしなければ起きない反応も、電気を与えることで、無理やり動かす。
そんなイメージです。
電気分解の目的は、物質を分けること。
水を水素と酸素に分けたり、鉱石から金属を取り出したりします。
そのために、電気の力が使われます。
ここで大事なのは順番です。
最初にあるのは電気。
──ようは電気分解は「電気が原因で化学変化が起こる」仕組みなのです。
一方で電池は、電気分解とは逆の立場にあります。
電池は、電気を使うのではなく、電気を生み出す仕組みです。
電池の中では、あらかじめ用意された化学反応が起こっています。
この反応によって、プラスとマイナスの差が生まれます。
つまり、 化学反応そのものがエネルギー源なのです。
電池に回路をつなぐと、中で生まれた電気が外へ流れ出します。
つまり
こうした動きは、すべて電池の中の化学反応がスタートになっているんです。
電池では、順番がはっきりしています。
最初にあるのは化学反応。
という流れになります。
つまり電池は「化学変化が原因で電気が生まれる」仕組みになっているんですね。
ここまでを並べて見ると、電気分解と電池の違いは、とてもスッキリします。
電気分解は
という流れ。 電気が原因で、化学が動きます。
電池は
という流れ。 化学が原因で、電気が生まれます。
同じ「電気と化学」の話でも
このように、役割は正反対です。
電気分解と電池は、エネルギーの向きが逆だと考えると、一気に理解しやすくなります。
電気分解と電池の違いをまとめると、答えはとてもシンプルです。
電気分解は、 電気を使って化学変化を起こす仕組み。
電池は、 化学変化を使って電気を生み出す仕組み。
同じ材料や反応が登場することもありますが、スタートとゴールの向きが、まったく逆。
この一点を押さえておくだけで、電気分解と電池の違いは、もう迷わなくなります。
電気分解と電池の違いってのはよ、「電気を使って化学反応を起こすか」「化学反応で電気を作るか」ってことなんだぜ!同じ電気と化学の組み合わせでも、働き方がぜんぜん違うってわけだ、覚えとけよ!
|
|
|
