電磁パルス(EMP)の有効範囲は?

電磁パルス(EMP)の有効範囲

EMPの有効範囲は発生源の出力や高度によって異なり、高高度核爆発では数千kmに及ぶ広範囲が影響を受ける。地上に近い発生では数kmから数十kmが対象になる。範囲は限定されても、その中での被害は甚大になりうる。

電磁パルス(EMP)の有効範囲は?

核爆発で発生する電磁パルス(EMP)って、「一瞬で広い範囲の電気を止める」なんて言われたりしますよね。でも、「広い」ってどれくらい?ビル1個分?それとも街ひとつまるごと?…気になりますよね。


実は、EMPの有効範囲は「高さ」と「出力」によって、数km~数千kmにも広がることがあるんです!


このページでは、EMPの届く距離の具体例や、その範囲がどう決まるのかについて、わかりやすくかみ砕いて解説していきます!



EMPはどこまで届く?

まず知っておきたいのが、EMPは1種類じゃないってこと。


実はEMPには、大きくわけて3種類あるんです。


  • E1:超高速EMP…ナノ秒単位で一気に広がり、電子機器を直撃
  • E2:雷に近いEMP…ミリ秒程度の継続時間。E1と比べると弱め
  • E3:地磁気EMP…数秒~数分と長く続き、送電線や変電所など広域インフラに影響


この中で、範囲が一番広がるのがE3(地磁気EMP)で、場合によっては国全体が対象になることもあるんです。


高高度核爆発で広がるEMPの範囲

EMPの威力が爆上がりするのが、いわゆる高高度核爆発と呼ばれる現象。


ざっくりいうと、「地上から数百km上空で核爆発が起きたら、EMPがものすごく遠くまで届く」んです。


たとえば…


  • 400km上空での核爆発:アメリカ全土をカバーするEMPが発生する可能性がある
  • 100km上空の場合:半径1000〜1500kmくらいの範囲に強烈なEMPが届く
  • 地上での爆発:EMPはかなり限定的。数km〜数十kmの範囲


EMPは「高いところ」で起きるほど、地表の広い範囲に届きやすいという特徴があるんです。


これは、EMPが空気を通して電離層や磁場と作用するから。だからこそ、空高くからのEMPはヤバいんです…!


範囲が広くても、ダメージの強さは場所しだい!

とはいえ、「EMPが届く=すべての機器が壊れる」ってワケでもないんです。


EMPの影響は場所によってかなり違ってきます。というのも…


  • 地表から遠いほど弱くなる
  • 山や建物に遮られると弱まる
  • 金属の中や地下は比較的安全


だから、電線がむき出しの都市部とか、高性能チップが集まるサーバー施設なんかは特にヤバい。でも、地下鉄や山奥の集落はちょっとマシ、ってこともあるんですね。


EMPの範囲っつーのはなァ、爆発の高さと威力しだいで天と地ほど変わるんだよ!上空400キロからドッカンすりゃ、アメリカ全土だって一発よ!でも地上でやっても、せいぜい街ひとつ分。つまり「高さは正義」ってワケだ!覚えとけよ!