電磁波が横波なのはなぜ?

光、電波、X線…すべて電磁波の仲間。でも物理の授業などでよく出てくるこのフレーズ、

 

「電磁波は横波である」

 

…って、いったいどういう意味なんでしょう?そして、なんで“横波”なのか、ちょっと気になりませんか?

 

そこには、電気と磁気が直角にふるえるという、電磁波特有の美しい構造が関係してるんです。

 

このページでは、「電磁波が横波になる理由」を、わかりやすくかみ砕いて解説していきます!

 

 

まず「横波」ってどういうこと?

には大きく分けて2種類あります。

 

  • 縦波(たてなみ):波の進む向きと、振動の向きが同じ(例:音波)
  • 横波(よこなみ):波の進む向きと、振動の向きが垂直(例:水面の波)

 

電磁波の場合、たとえば波が右に進んでいるとすると…

 

電場(電気のふるえ)は上下にふるえ、磁場(磁気のふるえ)は前後にふるえる

 

というように、全部が互いに直角(90度)になっているんです!

 

電磁波は「電場と磁場の連携プレー」

電磁波の基本は、変化する電場が磁場を生み、変化する磁場がまた電場を生むという連鎖。

 

このとき、

 

  • 電場はある方向にふるえ(たとえば上下)
  • それによって生まれる磁場は、それと直角方向にふるえ(たとえば左右)
  • その連携が波として空間を前方に進めていく

 

という仕組みが成り立っています。

 

この結果、電磁波は波の進行方向に対して、電場も磁場も“横方向”にしかふるえない=横波になるんです!

 

横波だからできることもある!

この「横波であること」は、電磁波の性質にも大きく関わっています。

 

  • 偏光:電場のふるえる方向がそろっている光だけを通す(サングラスなど)
  • アンテナの向き:電波の電場の向きに合わせて設計されている

 

たとえばテレビのアンテナを縦にしたり横にしたりするのも、電波の電場の向きに合わせて受信効率を高めているからなんです。

 

電磁波ってのはよ、電場と磁場が直角にふるえて、波としては進行方向に対して横にふるえる=横波なんだぜ!縦じゃねぇのにもちゃんと理由があって、まさに「見えねぇのにきれいな構造」があるのがスゴイところなんだ!