

風力発電の風車って、だいたい「プロペラみたいな羽がくるくる回るやつ」を思い浮かべますよね。
でも実は、回り方そのものがちがうタイプもあるんです。今回の主役は垂直軸型。名前の通り、回転の軸が地面に対して“まっすぐ立っている”風車です。見た目も動きも、ちょっと個性派。
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垂直軸型は、風車の軸が縦(たて)に立っていて、そのまわりを羽が回る風力発電です。
まず大きなちがいは、風の向きに対する考え方。よく見る水平軸型は、風に正面を向けるために本体ごと向きを変えますよね。一方で垂直軸型は、構造上どの方向から風が来ても、羽のどこかが風を受けやすい形になっています。
しかも種類もいろいろ。風に押されて回るサボニウス型や、飛行機の羽のように揚力(ようりょく)を使うダリウス型など、同じ垂直軸型でも仕組みは少しずつちがいます。
垂直軸型は、軸が縦だからこそ風向きの変化に強い風車なのです
では、なぜ風向きに左右されにくいのでしょうか。
それは、風がどこから吹いても羽の一部が必ず風を受ける配置になっているからです。だから、水平軸型のように本体をぐるっと回して風に向けるヨー制御を必ずしも必要としません。
そしてもうひとつの利点は、発電機などの重たい部品を地面に近い位置へ置きやすいこと。高いところで重たい装置を支えなくてよいぶん、設計の自由度が広がりますし、点検の工夫もしやすくなります。
風向き合わせの装置を減らせるのが、垂直軸型の大きな強みです
とはいえ、いいことばかりではありません。
垂直軸型は小型機でよく使われますが、同じ風を受けたときの発電効率では、一般的に大型の水平軸型のほうが有利とされる場面もあります。つまり「向きに強い」かわりに、「エネルギーの取り出し効率」で勝負になるわけです。
さらに、タイプによっては止まった状態から回り出すのが苦手なものもあります。だからこそ、設置場所の風の強さ、周囲の建物による風の乱れ、安全に停止できる制御方法などを、まとめて考える必要があります。
ここでポイントを整理してみましょう。
──このように、垂直軸型は「向きに強い」という明確な長所を持ちながらも、効率や設置条件の最適化がカギになります。
垂直軸型は“どこでも簡単に設置できる万能型”ではないので、風の通り道と安全距離の確認は必須です
垂直軸型は、風向きが安定しない環境でこそ力を発揮しやすいのです
垂直軸型風車は、回転軸が縦に立っているため、風の向きが変わっても対応しやすいという大きな強みがあります。
一方で、発電効率や起動性などの面では工夫が必要なこともあります。だからこそ、設置場所と目的に合わせて最適な型を選ぶことが、風力発電を上手に活かすポイントになるのです。
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