

海の波って、見ているだけでちょっと落ち着きますよね。
でも実は、あの「ゆらゆら」にはちゃんと力があって、そこから電気を取り出そうというのが波力発電です。
とはいえ、最初から今のような発電装置があったわけではありません。
昔の人たちも「この動き、何かに使えないかな」と考え、失敗と改良をくり返しながら、少しずつ形にしてきたのです。
|
|
|
波の力を利用しようという発想自体は、かなり昔からありました。
しかし、実際に電気に結びつける研究が進んだのは20世紀に入ってからです。
そして大きな一歩となったのが、日本の取り組みでした。
1940年代に、波の動きで発電して充電する航路標識用ブイの研究が始まり、1960年代には実際に運用されるようになります。
ここで注目したいのは、その規模です。
いきなり巨大な発電所ではなく、まずは海の安全を守るブイの電源として活用された──とても現実的なスタートでした。
波力発電は、小さな実用から歴史を刻み始めた技術なのです。
つまり、「使えるところから使う」という発想が、最初の一歩だったわけですね。
世界的に研究が盛り上がったのは1970年代です。
背景には1973年の石油危機があり、「石油に頼らない発電」が真剣に考えられるようになりました。
その代表例が、イギリスで1974年に提案されたサルターのダック。
アヒルのような形の装置が波を受けて動き、その力で発電するというユニークな発想でした。
しかし、ここで大きな壁にぶつかります。
海は想像以上に厳しい環境だったのです。
つまり、「発電できる」だけでは足りませんでした。
壊れないこと、直せること、続けられること──その全部が必要だったのです。
そして2000年代に入ると、波力発電は「実際に動かしながら改良する」時代に入ります。
スコットランドのIslay LIMPETは、2000年11月に送電網へ接続された装置として知られています。
海岸に設置する方式で、点検のしやすさを重視した設計でした。
さらにスペインのムトリク(Mutriku)波力発電所は、2011年7月に運転を開始。
防波堤の内部にタービンを組み込む方式で、既存設備を活用するという工夫がなされています。
改良の流れを整理すると、次のようになります。
──こうして見ると、問題点を一つずつ減らしてきたことがわかりますね。
波力発電は、失敗をヒントに進化してきた技術なのです。
波力発電の歴史は、アイデアだけの物語ではありません。
実際の海で試し、うまくいかない点を直し、また挑戦する──その積み重ねです。
つまり、波力発電は海の厳しさと向き合いながら育ってきた技術。
これからも改良が続けば、もっと現実的なエネルギー源として活躍する日が近づいていきます!
|
|
|