電気魚の種類と発電の仕組み

「ビリビリッ!」って感電するような電気を、自分の体の中で作り出す生き物がいるって信じられますか?そう、それが電気魚たちです!

 

実は自然界には、自分で電気を生み出して獲物をしとめたり、仲間とコミュニケーションを取ったりする魚がたくさんいるんです。このページでは、そんな電気魚の種類と発電の仕組みをわかりやすくかみ砕いて解説していきます!

 

 

電気魚ってどんな魚?

デンキウナギ(Electrophorus electricus)の写真

デンキウナギ
南米の淡水域に生息し、獲物の捕獲や外敵からの防御、周囲の環境の感知のために放電能力がある

出典:David J. Stang / CC BY-SA 4.0より

 

電気魚(electric fish)とは、自分の体の中に発電器官を持っていて、外に向けて電気を出すことができる魚のこと。

 

電気魚には大きく分けて2種類います。

 

  1. 強電気魚:獲物や敵にダメージを与えるくらいの強い電気(高電圧)を出すタイプ
  2. 弱電気魚:電圧は小さいけど、自分の位置確認や仲間との会話などに電気を使うタイプ

 

つまり、電気魚は「攻撃型」と「レーダー型」に分かれるってわけですね。

 

代表的な電気魚の種類

世界にはいろんな電気魚がいて、それぞれに得意な電気技があります!

 

  • デンキウナギ(南米):最大860ボルト!最強クラスの高電圧を発生
  • デンキナマズ(アフリカ):最大450ボルト!獲物や敵にビリビリ攻撃
  • シビレエイ(世界中の海):丸い体で海底に潜みながら放電攻撃
  • ナイフフィッシュ類(南米):弱電気魚の代表格。ナビゲーション名人
  • アフリカンナイフフィッシュ:夜行性で、電気で周囲を探る

 

場所によって住んでる種類は違いますが、淡水にも海水にも電気魚は存在するんですよ。

 

発電の仕組み:体の中にある“電池”

電気魚がどうやって電気を作るのか…その秘密は「発電器官」にあります。

 

  • 発電器官は筋肉が変化した特殊な細胞でできている
  • 電気板(エレクトロプレート)と呼ばれる細胞がずらっと並んで直列接続状態に
  • それぞれがイオン(ナトリウムやカリウムなど)の移動で小さな電気を発生
  • たくさんの電気板が一斉に働くことで、大きな電圧が生まれる!

 

これはまさに、乾電池をいっぱいつなげた回路みたいなもの。しかもこの電気を必要なときだけピンポイントで使えるというのがスゴいところ!

 

電気魚は、「筋肉を変化させて体内で電気を生む」という生きた発電所なんです!高電圧でしびれさせたり、レーダーのように周囲を感じ取ったり…自然の中にも、こんなハイテク生物がいたなんて驚きですよね♪