

電気って、一見すると「目に見えない不思議な力」って感じがしますよね。でも実は、気まぐれに動いているわけではなく、ちゃんと決まったルールや特徴を持っていて、私たちの身のまわりのあらゆる場面で働いている存在なんです!
スマホが充電できるのも、部屋の明かりがパッとつくのも、全部この電気のおかげ。そう考えると、なんだか急に身近に感じてきませんか。
電気の学びは、まず「電気って何?」「どんなふうに流れるの?」「どんな単位で表すの?」という、いわば基本のキを押さえるところから始まります。ここを飛ばしてしまうと、あとで出てくる話が一気に難しく見えてしまうんですよね。
電気は正体不明の魔法ではなく、仕組みを知ればちゃんと理解できる現象です。
このページでは、「理科がちょっと苦手…」という人でも置いていかれないように、専門用語はできるだけかみ砕いて、イメージしやすく解説していきます。肩の力を抜いて、まずは電気の世界をのぞいてみましょう!
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まず最初に「電気」って言葉、何を指していると思いますか?
じつはこれ、正体不明の力でも魔法でもなく、すごく小さな粒が動くことで生まれるエネルギーなんです。ちょっと意外ですよね。
その正体が電子。
電子というのは、原子の中をぐるぐる動き回っている、マイナスの電気を持った粒のことです。この電子たちは、プラスとマイナスで引っ張り合ったり、同じマイナス同士で反発したりしながら、さまざまな力を生み出しています。見えないけれど、かなり働き者なんですね。
そして、この電子たちがバラバラではなく、まとまって移動するとどうなるか。
それが電流と呼ばれるものです。つまり電流とは、電気が流れている状態そのもの。難しそうに聞こえますが、「電子の集団移動」と思えば、ぐっとイメージしやすくなります。
電気とは、電子が動くことで生まれ、その流れが電流として私たちの生活を支えています。
この電流がコンセントを通って家に入り、スマホを充電したり、電気ストーブをあたためたりしてくれているわけです。身近すぎて意識しませんが、毎日しっかり働いてくれている存在なんですよ!

電圧計と電流計を備えた電気回路
電気が流れるには、いくつかの条件があります。その中でも一番大事なのが電気を通すモノ=導体を使うこと。
たとえば銅やアルミニウムなどの金属は、電子がスイスイ通れるから電気が流れやすい!逆に、ゴムやプラスチックは電子が通れないので、電気をシャットアウトするんです。
この電子の流れを作るためには、もうひとつ必要なものがあります。それが「電圧」です!
電圧っていうのは、ひとことで言うと電気を動かそうとする力のことです。
ちょっと想像してみてください。高い場所にある水は、放っておくと低い場所へ流れていきますよね。電圧もそれと同じで、「こっちへ動きたい!」という差をつくる役割を持っています。
この電圧があるからこそ、電子たちは「よし、行くか!」と動き出します。そして、その動きが電気として流れ始めるわけです。
感覚としては、水道の蛇口をひねった瞬間に水が流れ出す、あの感じにかなり近いですね!
電圧は、電気を流れさせるためのスタートの合図のような存在です。
電気が勝手に流れているように見えて、実はちゃんと「押し出す力」が働いているんですよ。
ただし、ここで大事な注意点があります。
いくら電圧があっても、回路(=電気の通り道)がつながっていないと、電気は流れません。スイッチをオフにすると電気がピタッと止まるのも、回路が途中で切れるからなんです。
たとえば、乾電池+導線+豆電球で作る超シンプルな回路。これでもルールは同じで、電気はぐるっと一周できる状態になっていないと動いてくれません。途中で切れていたら、どれだけ待っても豆電球は光らないんですね。
電気は「押す力(電圧)」と「通れる道(回路)」がそろって、はじめて流れます。
この2つがセットになっていること、ここはぜひ覚えておきたいポイントです!

バッテリーと抵抗器で構成された基本的な電気回路の回路図
出典:Title『Basic_electric_circuit』-Photo by Andreas B Mundt / Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0より
電気の世界には、いくつかの「単位」があって、それぞれがちゃんと別の意味を持っているんです。
「ボルト」「アンペア」「ワット」──名前だけは聞いたことありますよね。でも正直、「全部まとめて電気の強さじゃないの?」って思ってしまいがちです。
実はこれ、ぜんぶ同じ電気を見ているのに、注目しているポイントが違う単位なんです。
押す力を見るのか、流れる量を見るのか、それとも使われた量を見るのか。そこが違うだけで、単位も変わってくるんですね。
電気の単位は、「電気のどの側面を表しているか」を知ると一気にわかりやすくなります。
このあと、それぞれの単位について「何を表しているのか」「どんな場面で使われるのか」を、一つずつかみ砕いてお話していきます。肩の力を抜いて、順番に見ていきましょう!
ボルトは、さきほど出てきた「電気を押し出す力=電圧」の強さを表す単位です。
数字が大きくなればなるほど、「もっと勢いよく電気を流そう!」という力が強くなっていきます。
イメージとしては、高低差が大きいほど水が勢いよく流れるのと同じ。ボルトの数値は、その勢いの大きさを表しているわけですね。
ボルトは、電気をどれだけ強く押し出しているかを示す目安です。
たとえば日本の家庭用コンセントは100ボルト。一方、海外では220〜240ボルトを使っている国もあります。電圧が違うと家電が使えないことがあるのは、この数字の差が理由なんですよ!

ジョセフソン接合を用いたNISTの1ボルト電圧標準チップ
出典:Photo by NIST / Public domainより
この画像は、米国国立標準技術研究所(NIST)が開発した1ボルトの電圧標準チップです。
見た目はちょっと地味ですが、じつは電気の世界ではとんでもなく重要な存在。まさに「基準中の基準」なんです!
このチップの中には、なんと3020個もの超伝導ジョセフソン接合が、ずらーっと直列に並んでいます。しかも動作するのは液体ヘリウム温度という極低温の世界。普通の電子機器とは、住んでいる環境がまったく違います。
仕組みもなかなか面白くて、左側にある導波路構造からマイクロ波エネルギーを送り込むと、その影響で右側の4つの接合チェーンに、きっちり決まった電圧が発生します。「だいたい1ボルト」じゃなくて、「これが1ボルトです」と胸を張って言えるレベルの正確さです。
このチップは、人類が「1ボルト」をどこまでも正確に再現するための装置です。
だからこそこの技術は、電圧の高精度な標準として、計量学や電気計測の分野で広く使われています。普段は意識しませんが、こうした基準があるおかげで、私たちの身のまわりの電気製品や測定値が、ちゃんと信用できるものになっているんですね!
アンペアは、「どれだけの電気が流れているか」という量を表す単位です。
さっき出てきたボルトが「押す力」だとしたら、アンペアは「実際に流れている量」。ここ、セットで考えると一気にわかりやすくなります!
アンペアの数値が大きくなるほど、たくさんの電子がドドッと流れている状態になります。細い水路をチョロチョロ流れる水と、太い川をゴウゴウ流れる水。その違いを表しているのが、このアンペアなんですね。
アンペアは、電気がどれくらいの量で流れているかを示す目安です。
たとえば電車や工場の大型機械では、何百アンペアもの電流が流れていることもあります。家庭用の電気とはスケールが段違い。電気の量が変わると、できる仕事の大きさもガラッと変わるんです!

アンペアの定義を示す図
出典:Photo by Danmichaelo / Public domainより
この画像は、「1アンペアとは何か」をかなりガチめに定義した、昔の考え方を視覚的に示したものです。
内容をそのまま言葉にすると、「真空中で1メートル離れた2本の無限に長い直線導体に、1メートルあたり2×10⁻⁷ニュートンの力を生じさせるような電流の強さ」──これが、かつて使われていたアンペアの定義でした。
……正直、いきなり聞くと「え、何それ?」ってなりますよね。
でもここには、ちゃんとした理由があります。電流そのものは目に見えないし、直接つかんで測ることもできません。そこで昔の人たちは、電流が生み出す磁場による力(アンペールの力)という、実際に測定できる現象を基準にして、アンペアを定義したわけです。
つまり、「どれくらいの電流か」を、「どれくらいの力が生まれるか」で決めていた、という発想ですね。
電流そのものではなく、電流が生み出す“力”を基準にしていたのが旧アンペア定義の特徴です。
ただし、ここで大事な注意点があります。
この定義は2019年以前に使われていた旧定義です。
というのも、この定義にはかなり無理のある前提が含まれていました。
こうした問題点が積み重なった結果、2019年にアンペアの定義は見直されました。
現在の定義は「1アンペア=1秒間に1クーロンの電荷が流れる電流」です。
この新しい定義では、素電荷(e)という基本的な物理定数を基準にしています。
無理な実験条件に頼らず、よりシンプルで再現性の高い定義になった、というわけですね。
ワットは、「どれだけ電気を使っているか」を表す単位。つまり電力の大きさを示しています。
電圧や電流が「流れ方」の話だったのに対して、ワットは「実際にどれくらい仕事をしているか」を見る指標、というイメージですね!
たとえば、1000ワットの電子レンジを使った場合。
これを1時間動かすと、 1000ワット × 1時間 = 1000Wh(ワットアワー)
の電気を使ったことになります。ワットは「その瞬間の強さ」、ワットアワーは「使った量の合計」と考えると、混乱しにくくなりますよ。
ワットは、電気がどれだけの勢いで使われているかを示す目安です。
だからこそ、電気製品を選ぶときはワット数をチェックするのがとても大事。ワット数が大きいほどパワフルですが、そのぶん電気もたくさん使います。用途に合ったワット数を選ぶのが、かしこい付き合い方なんですね!

420WのPC用電源ユニット
出典: Photo by Gzen92 / Wikimedia Commons CC BY-SA 4.0より
たとえば、こうした420W(ワット)の電源ユニット。
数字だけ見るとピンとこないかもしれませんが、「この電源は、最大で420ワット分の電力を安定して供給できますよ」という意味になります。
オフィス用のPCや、そこまでパワーを必要としない軽量なゲーミングPCであれば、このクラスで十分なことが多め。ブラウジングや資料作成、動画視聴がメインなら、電力的にもかなり余裕があります。
電源ユニットのワット数は、「どれだけ電気を使えるか」の上限を示す指標です。
ここが足りないと、PCが不安定になったり、最悪の場合は起動しなかったりすることも。逆に、用途に対して過剰すぎるワット数を選ぶ必要もありません。
だから電源選びでは、「とにかく大きい数字」ではなく、使い方に合ったワット数かどうかをチェックするのが大事。ワットは、PCの安定動作を支える縁の下の力持ちなんです!
電気の基本ってのはよォ、「電子がビュンビュン動いて、それがそのまんまエネルギーになる」っつう仕組みを腹に叩き込むことからスタートなんだよ!見えねぇクセして、生活のあっちこっちでゴリゴリ働いてんだからよ、これ知っときゃ電気との付き合い方がバチッと広がんだよなァ!
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