紙が電気を通さない理由

ノートや本、ティッシュに使われる

 

日常ではすっかりおなじみの素材ですが、実はこの紙、電気を通さない=絶縁体としても優秀なんです。でもここで「なんで紙は電気を通さないの?」「あんなに薄いのに、なんでビリビリが来ないの?」って不思議に思いませんか?

 

その理由は、紙のもとになっている繊維の構造と、電子の動きにくさにあるんです。さらに、水分があるかどうかも通電性に大きく関わってくるんですよ。

 

このページでは、紙が電気を通さない理由と、通すようになる条件について、わかりやすくかみ砕いて解説していきます。

 

 

紙の材料は「電気を通さない繊維」

紙は木からとれるセルロース繊維を原料に作られています。このセルロースという物質は、分子どうしがガッチリ結びついている高分子なんですね。

 

この構造の中では、電子が自由に動くための通り道(導電帯)がなくて、電子は固定されたまま。つまり電圧をかけても電子が動けないので、電気を通さないってわけなんです。

 

言いかえれば、紙の中には「電気の道」がそもそも存在しないということなんですね。

 

水分があると話が変わる!?

紙は乾いた状態なら絶縁体ですが、水分を吸うとイオンが動けるようになるので、電気を通すこともあります。

 

  • 濡れた紙:水に含まれるイオンが通電を助ける
  • 湿った環境:紙が水分を吸って通電性が上がる
  • 汗や液体の付着:イオンを含む液体は要注意

 

つまり、乾いていれば紙は電気を通さないけど、湿ると“電気が通りやすくなる素材”に変身することもあるんです。

 

紙の絶縁性はこんな場面で活躍!

紙の「電気を通さない性質」は、実は電気製品の中でもひっそり活躍中です。

 

  • 絶縁紙:トランスやモーター内部の絶縁材として使用
  • 配線の間仕切り:導線どうしが触れないようにガード
  • 古い家電:プラスチックが登場する前は紙が主役だった!

 

軽くて加工しやすく、しっかり絶縁してくれるという点で、今でも立派な電気の味方なんです。

 

紙が電気を通さねぇのはよ、電子が自由に動けねぇ繊維構造で、導電性のイオンもいねぇからなんだぜ。乾いてる限り、紙は立派な“電気のバリア”になってくれるってわけだ、覚えとけよ!