摩擦で帯電するのはなぜ?

寒い季節、セーターを脱ぐと「パチパチッ」と音がしたり、プラスチックの下じきを髪にこすって持ち上げると、髪がふわ~っと逆立ったり…。これ、どちらも摩擦による帯電が起きている証拠なんです!

 

でも、「こすっただけで、どうして電気がたまるの?」って不思議に思いますよね。実はそこには、電子のうつりやすさ物質の性質が関係してるんです。

 

このページでは、摩擦による帯電は「電子がこすれたはずみで、素材から素材へうつること」で起きるという仕組みを、わかりやすくかみ砕いて解説していきます!

 

 

摩擦=電子の押し出し合い!?

まず、摩擦すると何が起きてるかというと、表面の分子レベルでガリガリとすり合わされている状態です。

 

この時に、素材どうしの性質のちがいによって、

 

片方が電子を手放して、もう片方が受け取る

 

…という電子の「引っ越し」が起きるんです。これが「摩擦帯電」と呼ばれる仕組み。

 

そして電子が片側によってたまることで、

 

  • 電子を受け取った側 → マイナスに帯電
  • 電子を失った側 → プラスに帯電

 

という風に、電気の偏りが生まれるんですね。

 

どの物質が帯電しやすい?「帯電列」にヒントあり!

摩擦帯電が起きる時に、どっちがプラス/マイナスに帯電するかは、帯電列(たいでんれつ)を見るとわかりやすいです。

 

この帯電列では、上にある物質ほど電子を手放しやすい=プラスになりやすく、下にある物質ほど電子をもらいやすい=マイナスになりやすいんです。

 

たとえば…

 

  • ウール × プラスチック:ウールがプラスに、プラスチックがマイナスに帯電
  • ガラス × ポリエチレン:ガラスがプラスに、ポリエチレンがマイナスに帯電

 

この「うつりやすさ」の差が大きいほど、帯電もしっかり起こるんです!

 

なぜ摩擦すると電子がうつるの?

摩擦が関係してくる理由は、表面同士がこすれることで密着&エネルギーが加わるから。

 

ふだんはピッタリくっつかない素材どうしでも、ギューッとこすることで電子が飛び移るチャンスが生まれるんです。特に乾燥している時期は、空気中に逃げ場がなくて帯電しやすくなりますよ。

 

摩擦で帯電するのはよ、こすった勢いで電子が一方からもう一方へ移動するからなんだぜ!ただ触れてるだけじゃ起きねぇのに、「こする」って動きがカギだったってわけだ…。これで「パチッ」の理由がスッキリわかっただろ!