
寒い季節、セーターを脱ぐと「パチパチッ」と音がしたり、プラスチックの下じきを髪にこすって持ち上げると、髪がふわ~っと逆立ったり…。これ、どちらも摩擦による帯電が起きている証拠なんです!
でも、「こすっただけで、どうして電気がたまるの?」って不思議に思いますよね。実はそこには、電子のうつりやすさと物質の性質が関係してるんです。
このページでは、摩擦による帯電は「電子がこすれたはずみで、素材から素材へうつること」で起きるという仕組みを、わかりやすくかみ砕いて解説していきます!
まず、摩擦すると何が起きてるかというと、表面の分子レベルでガリガリとすり合わされている状態です。
この時に、素材どうしの性質のちがいによって、
片方が電子を手放して、もう片方が受け取る
…という電子の「引っ越し」が起きるんです。これが「摩擦帯電」と呼ばれる仕組み。
そして電子が片側によってたまることで、
という風に、電気の偏りが生まれるんですね。
摩擦帯電が起きる時に、どっちがプラス/マイナスに帯電するかは、帯電列(たいでんれつ)を見るとわかりやすいです。
この帯電列では、上にある物質ほど電子を手放しやすい=プラスになりやすく、下にある物質ほど電子をもらいやすい=マイナスになりやすいんです。
たとえば…
この「うつりやすさ」の差が大きいほど、帯電もしっかり起こるんです!
摩擦が関係してくる理由は、表面同士がこすれることで密着&エネルギーが加わるから。
ふだんはピッタリくっつかない素材どうしでも、ギューッとこすることで電子が飛び移るチャンスが生まれるんです。特に乾燥している時期は、空気中に逃げ場がなくて帯電しやすくなりますよ。
摩擦で帯電するのはよ、こすった勢いで電子が一方からもう一方へ移動するからなんだぜ!ただ触れてるだけじゃ起きねぇのに、「こする」って動きがカギだったってわけだ…。これで「パチッ」の理由がスッキリわかっただろ!