ニッケル水素電池とニッケルカドッミウム電池の違い

ニッケル水素電池とニッケルカドッミウム電池の違い

ニッケル水素電池は負極に水素吸蔵合金を用いる充電式電池で、容量を大きくしやすい電池だ。ニッケルカドミウム電池は負極にカドミウムを用いる充電式電池で、高負荷に強い一方でメモリー効果や廃棄時の扱いが課題になりやすい。負極材料の違いが性能と環境面の違いにつながるといえる。

ニッケル水素電池とニッケルカドッミウム電池の違い

ニッケル水素電池とニッケルカドミウム電池。
名前が似ているので、「ほとんど同じ電池なのでは?」と思ってしまいますよね。


たしかにどちらも充電できる二次電池で、昔から広く使われてきました。でも中身の材料や特徴、安全面、そして現在の扱われ方まで比べてみると、意外と違いがはっきりしています。


とくに大きなポイントは「使われている金属」と「環境への影響」。そこを中心に、順番に整理していきましょう。



まずは基本!使われている材料がちがう

まずいちばんの違いは、負極に使われている金属です。


ニッケル水素電池は、水素を吸蔵する合金を使っています。
一方、ニッケルカドミウム電池は、名前のとおりカドミウムという金属を使っています。


正極はいずれも水酸化ニッケルですが、負極材料がまったく違うのです。


カドミウムってどんな金属?

カドミウムは有害性のある重金属として知られています。大量に環境中へ放出されると、人体や自然に悪影響を与える可能性があります。そのため、現在では多くの国で使用や廃棄に厳しい規制が設けられています。


つまり、環境面の配慮から、ニッケル水素電池のほうが広く普及するようになったという背景があるのです。


材料の違いが、環境への影響にも直結しているのです!


容量と使いやすさの違い

次に注目したいのが、容量と使い勝手です。


一般的に、ニッケル水素電池容量が大きめです。つまり、1回の充電でより長く使える傾向があります。


一方、ニッケルカドミウム電池は容量はやや小さめですが、丈夫で繰り返し充放電に強いという特長があります。


メモリー効果ってなに?

ニッケルカドミウム電池には「メモリー効果」という現象があります。これは、完全に放電しないまま充電をくり返すと、使える容量が減ったように見えてしまう現象です。


ニッケル水素電池でも多少起こりますが、ニカド電池のほうが影響は大きいとされています。


そのため、使い勝手の面ではニッケル水素電池のほうが扱いやすい場面が多いのです。


容量の大きさとメモリー効果の少なさが、水素タイプの強みです!


今はどちらが主流なの?

現在では、家庭用電池として広く販売されているのはニッケル水素電池です。


ニッケルカドミウム電池は、環境規制の影響もあり、一般用途ではほとんど見かけなくなりました。ただし、一部の産業機器や特殊用途では今も使われています。


なぜ完全に消えないの?

ニカド電池は、低温環境や過酷な条件でも安定して動作するという特長があります。しかも内部抵抗が低く、大きな電流を流せる強さもあります。そのため、特定の用途では今も選ばれているのです。


とはいえ、一般家庭で使うなら、ほぼニッケル水素電池を選ぶことになるでしょう。


現在の主流はニッケル水素電池ですが、用途によってはニカドも現役です!


 


ここまでで、ニッケル水素電池とニッケルカドミウム電池の違いが整理できました。
まとめると──


  1. 負極材料が異なり、ニカド電池はカドミウムを使用している
  2. ニッケル水素電池のほうが容量が大きく、メモリー効果の影響が小さい
  3. 現在の主流はニッケル水素電池で、ニカド電池は用途が限定されている


──以上3点が、大きな違いです。


名前が似ているからといって、同じ電池というわけではありません。材料の違いは性能にも、環境への配慮にもつながっています。


電池の名前の中には、その電池の正体を知るヒントがしっかり隠れているのです。


用途と特徴を理解して、上手に選んでいきたいですね。