電磁パルス(EMP)軍事利用の歴史と懸念すべき未来

核兵器の時代が幕を開けた1945年――。そのわずか十数年後、アメリカが行ったある核実験によって、とんでもない現象が観測されました。それは、爆発地点から1400キロも離れた場所の街灯や通信設備が、一瞬でダウンしてしまったというもの。

 

その正体こそが、「電磁パルス(EMP)」という見えない破壊兵器だったんです。

 

このEMP、今では核を使わなくても作れる「非核EMP兵器」まで登場していて、現代の戦争・テロリズム・国家防衛といったリアルな課題と直結しています。しかも、私たちの生活に欠かせない電子機器や電力インフラが一発でアウトになる危険性も…。

 

このページでは、EMPの軍事利用の歴史、進化してきた技術、そしてこれから世界が直面するかもしれない「未来のEMP戦争」について、わかりやすくかみ砕いて解説していきます!

 

 

EMPの軍事利用は「核実験」がはじまり

EMP(電磁パルス)という言葉が注目された最初のきっかけは、1962年のアメリカによる高高度核実験「スターフィッシュ・プライム」でした。

 

この実験では、ハワイから約1400km離れた上空に核爆弾を爆発させたところ、なんと地上の街の照明や通信装置が一斉にダウン。原因は、爆発に伴って放出された強力なEMPによるものでした。

 

このときの衝撃から、軍事分野ではEMPの研究が一気に加速。

 

  • ソ連(現ロシア)も同様の実験を行い、EMPの脅威を認識
  • 米ソ冷戦時代、互いの都市機能を破壊する手段として注目
  • ミサイル防衛の新しい概念として「EMP先制攻撃」が浮上

 

つまり、敵の軍事施設だけでなく「都市ごとマヒさせる」手段として、EMP兵器は注目されはじめたんです。

 

今では「非核EMP兵器」も存在する

でも「EMPって核兵器でしかできないんでしょ?」って思いがちですが、じつは違うんです。

 

いまや、核を使わずともEMPを発生させる「非核EMP兵器」も登場しているんです!

 

これはどういうことかというと…

 

  • 高電圧・高電流を一気に放出する装置で、EMPを人工的に作る
  • 指向性アンテナをつけて、特定のエリアだけ狙い撃ちする
  • 軍用トラックや無人機に搭載して、局地的なEMP攻撃が可能

 

つまり、もはや「核を使うぞ!」と宣戦布告するまでもなく、こっそり電気インフラや兵器システムだけを破壊することができてしまう時代になってきてるんです。

 

懸念される未来「EMP戦争」のリアル

もし将来、EMP兵器が戦争の「最初の一手」として使われるとしたら――。

 

それは、相手の反撃能力を奪うだけじゃありません。通信、交通、病院、発電所、食料物流、金融システムなど、あらゆるライフラインが一瞬で機能停止してしまう恐れがあります。

 

  • スマホ、PC、Wi-Fiなど民間インフラも全滅
  • 飛行機や電車が制御不能になり、都市がパニックに
  • 病院の機器や救命装置も動かなくなる

 

現代社会は「電気がなければ何もできない」世界。だからこそ、EMP兵器=実質的に文明を停止させる兵器ともいえるんです。

 

EMPってのはよォ、「爆発しないのに都市まるごと止められる」ってヤバすぎるブツなんだよ!昔は核が必要だったが、今じゃ非核でもできる時代だぜ?戦争のはじまりがEMP一発、そんな未来もマジで現実味帯びてきてんだ!気ぃ引き締めとけよ!