電磁パルス(EMP)と放射線の違い

電磁パルス(EMP)と放射線の違い

EMPは電場・磁場の急激な変化による電磁現象であり、放射線(ガンマ線・中性子線など)は粒子や高エネルギー光子によるイオン化放射である。放射線は物質の化学結合や生体組織を直接損傷する能力があるのに対し、EMPは電子機器の導体に誘起電流を発生させることで主に機器・電力系に被害を与える。核爆発は両方を同時に発生させ得るため、被害は複合的になる。

電磁パルス(EMP)と放射線の違い

「核爆発」って聞くと、真っ先に思い浮かぶのは放射線の被ばくじゃないでしょうか。でも実は、その爆発の“ほんの一瞬後”にもう一つ別のヤバい現象が起きてるんです。


それが、電磁パルス(EMP)という“見えない電気の衝撃波”。EMPと放射線、どちらも核から出る現象なのに、正体も働きも全然ちがうんです!


このページでは、EMPと放射線の違いを「性質」「影響」「防ぎ方」という観点から、わかりやすくかみ砕いて解説していきます!



EMPと放射線の「正体」はこんなに違う!

まずはそれぞれの中身から見ていきましょう。


電磁パルス(EMP)は、


一瞬で広がる強力な電磁波(=電気と磁気の波)


のこと。


核爆発や雷、太陽フレアなどで発生し、電子機器に影響を与える「電気的な現象」です。


一方、放射線は、


放射性物質が出す粒子(アルファ線・ベータ線)やエネルギー波(ガンマ線・中性子線)


のこと。


つまりこっちは物質から出る「粒」や「波」で、人の体やDNAに直接ダメージを与える危険なものなんです。


EMPは“電子機器”がターゲット、放射線は“人体”にダメージ

次に、どんなものに影響を与えるのかを比べてみましょう。


  • EMP:スマホ、PC、車、飛行機、発電所…とにかく電気で動く物にショックを与えて壊す
  • 放射線:体内の細胞やDNAをこわしてガンや急性障害を引き起こす


EMPは人体には基本的に直接ダメージを与えません。でも電子医療機器やインフラが止まることで、間接的な被害が出る可能性は大アリです。


放射線は逆に、電気とは関係なく体そのものを攻撃してくるタイプ。防護服や鉛の壁でのシールドが必要になります。


防ぎ方もちがう!EMPはケージ、放射線はシールド

じゃあどうやって守ればいいの?って話ですが、これも全然ちがいます。


  • EMPにはファラデーケージ:金属の箱で機器を囲って、電磁波をシャットアウト
  • 放射線には鉛・コンクリート・水:粒子や高エネルギー波を吸収する素材で防ぐ


EMPは「電波系」、放射線は「粒子系」なので、使うバリアもまるっきり別物ってわけです。


EMPってのはよォ、電子機器をブチ壊す“電気の爆風”ってイメージしとけ!放射線は体に直接ダメージくる“目に見えねぇ毒の矢”だ。どっちもヤバいが、やられ方がまったく違うからな、そこんとこ混同すんじゃねぇぞ!