

今や私達の生活の一部であり、文化の血液といってもいい存在。
それは多くの家庭でスイッチを押せば、当たり前のように流れてくる「電気」です。
でも改めて
「電気って、結局なんなの?」
「正体は?」
と聞かれると、ちょっと言葉に詰まってしまいますよね。
光る。
動く。
あたたかくなる。
こんな具合に、電気は、場面ごとにまったく違う顔を見せてくれる
便利で
身近で
でもどこか謎が多い存在
──そんな印象の人が多いかも?
けれど実は、その仕組みは驚くほどシンプルです。
電気とは、目に見えないほど小さな存在が、動いている現象。
これが、電気のいちばん大切な考え方。
特別なエネルギーが突然生まれているわけでも
魔法の力が働いているわけでもありません。
ただ、とても小さな粒が、静かに、でも確実に動いているだけなのです。
このページでは、そんな電気の正体を、「電子」という主役からたどりながら、順番に、ひとつずつ、ひも解いていきます。
読み終わるころには、いつもの電気が、さらに身近に感じられるはずです!
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電気の話をするとき、まず登場するのが、とても小さな主役です。
それが、 電子。
見えない。
触れない。
でも、電気の世界では欠かせない存在です。
電気の正体は、エネルギーそのものではありません。
電気の正体は、電子が動くこと。
これが、いちばん大事な基本です。
電子は、原子の中にある、マイナスの電気をもった粒。
この電子が、場所から場所へ移動するとき、私たちはそれを「電気が流れた」と呼んでいます。
では電子は、どれくらい小さいのか。
残念ながら、普通の顕微鏡では見えません。
直接観察することはできない存在です。
でも、見えないからといって、存在しないわけではありません。
私たちは、電子そのものではなく、 電子が動いた「結果」を
毎日見ているのです。
電子は、そこにあるだけでは、電気にはなりません。
電子が動いてはじめて、電気として働く。
ここが、とても重要なポイントです。
この違いが、電気があるか、ないかを分けています。
電気とは、電子という小さな粒が動いている状態なのです!
では電子は、電気を使うときだけ、どこからか現れるのでしょうか。
答えは、 いいえ。
電子は、最初からそこにあります。

電子殻(原子核を取り巻く電子軌道の集まり)を示した図
原子核のまわりに配置された電子が外側の殻ほど動きやすく、他の原子へ移動したり流れたりすることで電気現象が生じる。
出典:MrScienceGuy / Wikimedia Commons CC BY-SA 4.0より
電子は、すべての物質の中に存在しています。
どれも、原子でできていて、その原子の中には、必ず電子が含まれています。
電子は、原子核のまわりを 電子殻と呼ばれる領域に分かれて存在しています。
これは、電子が気ままに飛び回っているのではなく、それぞれ「ここにいなさい」という居場所が決まっている、というイメージです。
普段の電子は、とてもおとなしい存在です。
電子殻の中で、バランスよく配置され、外に飛び出すことはありません。
だから、机に触れても、壁に手を当てても、勝手に電気が流れることはない。
電子は、そこにいても、 動かなければ電気にならないのです。

太陽光発電パネルが設置されたランドラボで、地元の電力を使用して園芸用具、センサー、カメラ、水ポンプなどを運用している。
出典:AcornToOak / Wikimedia Commons CC BY-SA 4.0より
では、いつ電子は動き出すのでしょうか。
それは
こうした条件がそろったとき、電子は電子殻を飛び出し、移動を始めます。
例えば太陽光発電では、 光エネルギーを受けた電子が動き出すことで、電気が生まれています。
というプロセスを経ているわけですね。
電子はいつも物の中にあり、条件がそろったときに動き出すのです!
では、電子が動き出すと、いったい何が起こるのでしょうか。
実は、私たちが「電気のはたらき」だと思っている現象の多くは、この電子の動きに集約されます。
見えない世界で起きている小さな移動が、目に見える変化として、私たちの前に現れているのです。

オームの法則を視覚的に示すグラフ
青い線がオーム抵抗、赤い線が非オーム抵抗、黄色い線が半導体の特性を表している。
出典:Title『Ohms_Law_graph』-by Wolfmankurd /GNU Free Documentation License,Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0より
電子が流れる道には、必ず抵抗があります。
金属の中でも、電子はスイスイ一直線、というわけにはいきません。
原子にぶつかり、進みを邪魔され、そのたびにエネルギーを失っているんですが──このとき生まれるのが、 熱です。
そしてここで登場するのが、 オームの法則。
電圧・電流・抵抗の関係を表した法則で、「どれくらい電子が流れやすいか」を考える、基本中の基本ルールです。
抵抗が大きい。
⇒すると、電子は流れにくい。
⇒その分、エネルギーが熱に変わりやすくなる。
これが、オーブントースターやヒーターが熱くなる理由。
電子の動きが、そのまま熱に変わっているのですね。
電子の仕事は、熱を生むだけでは終わりません。
原子の中では、電子が、高い電子殻から低い電子殻へ戻ることがあります。
そのとき、余ったエネルギーが 光として放たれます。
LEDやネオンランプは、この仕組みをうまく利用したもの。
電子の移動が、そのまま光になっているわけです。
さらに、電子の動きで物を揺らせば、 音にも変わります。
スピーカーやブザーでは、電子の流れが振動を生み、それが空気を揺らして、音として私たちの耳に届いているんですよ。
モーターの中では、電子の動きが 別の力へと姿を変えます。
電子が流れると、磁力が生まれますが、その磁力が、回転する力を生み出します。
どれも、電子の動きが、 力に変わった結果です。
この連鎖が、私たちの生活を、静かに、でも確実に支えているわけです。
つまるところ電子の動きは、熱・光・音・力へと姿を変える──ここに、電気の本当のすごさがあります。
電子の動きが、私たちの世界のさまざまな現象を生み出しているのです!
電気の正体。
それは、 目に見えない電子の動きです。
ふだんは電子殻の中で静かにしていた電子が、条件がそろったときに動き出す。
その流れは、 オームの法則というルールに従ってコントロールされ、ときには、 太陽光発電のように光をきっかけに生まれることもあります。
難しそうに聞こえても、やっていることはとてもシンプル。
電子が動くか、動かないか。
ただそれだけです。
電気とは、電子が動くことで世界に働きかける仕組み。
そう捉えてみると、スイッチの向こう側で起きていることが、少し想像しやすくなってきます。
いつもの電気。
当たり前に使っている電気。
でもその中身を知ると、ぐっと身近で、ちょっと面白い存在に見えてきますよね!
電気って、「使えるか使えないか」だけじゃなくて、とてつもない深さと広がりを持った存在なんです。
それが、電気という「現代の妖怪」なんじゃないかなって思うんです。
このサイト「電気の妖怪」では、そんな電気にまつわるあれこれを、これからどんどん紹介していきます。
ちょっと理科っぽい話から、思わず「へぇ~!」ってなる雑学、そして世界中の伝承や神話まで。
「電気」というフィルターを通して見える世界を、もっともっと面白く!
もっともっと身近に感じてもらえるように、たっぷり発信していきますね。
電気には、まだ誰も知らない“顔”がたくさんあるんです。
それを一緒に見つけていけたら最高じゃないですか!
オッス!オレ雷神!
電気のことならなんでも知ってるぜ!
なにせ雷ってのはよォ、電気のド派手なショータイムみてぇなモンだからな!
オレ様の本気を見りゃ、電気のヤベェ威力も、不思議さも、一発でわかるってワケよ!
この城じゃあ、その電気のナゾやヒミツを、オレ様がドカンとぶちまけていくからよォ!
「フツーの勉強」って感じじゃなくて、ワクワクしながら読み進めてるうちに、気づいたら電気博士になってる…そんな場所にしてやっから、楽しみにしとけよなッ!
