水力発電の安定性を考える:無限ループにはならない理由

水力発電の安定性を考える

水力発電は水の循環を利用しているが、発電によって水が増えるわけではない。雨や雪として補給される自然の水循環が前提となっている。したがって外部からのエネルギー供給なしに無限に電気を生み出す仕組みではない。

水力発電の安定性を考える:無限ループにはならない理由

水力発電は、再生可能エネルギーの中でも「安定している」とよく言われます。
太陽光のように夜は止まるわけでもなく、風力のように無風で止まるわけでもありません。


でも、ここでふと疑問がわきませんか。
水は川を流れ、海に行き、また雲になって戻ってくる。


それなら、エネルギーもずっと回り続ける無限ループになるのではないか、と。


今回は、水力発電の安定性と「無限ループにならない理由」を一緒に考えてみましょう。



水力発電はなぜ安定しているの?

まず、水力発電が安定しているといわれる理由から見ていきます。


大きなダムをもつ発電所では、水をためることができます。
雨が降ったときに水を蓄え、必要なときに放水することで出力を調整できるのです。


水をためてコントロールできることが、水力発電の安定性を支えているのです。


さらに、川の流れは一日で急にゼロになることはほとんどありません。
季節変動はあっても、ある程度の流量は保たれています。


そのため、ベース電源として使われることもあります。
自然のリズムに支えられつつ、人間が調整できる余地もある。


それが、水力発電の安定性の理由です。


水をためて調整できる仕組みが、水力発電の安定供給を可能にしているのです!


どうして無限ループにはならないの?

では、ここが本題です。


水は循環しています。
海から蒸発し、雲になり、雨や雪となり、川を流れ、また海へ戻る。


この流れだけを見ると、永久に回っているように感じます。
でも、発電のエネルギーは無限ではありません。


水を持ち上げているエネルギーの正体は、太陽の熱なのです。


太陽が海水を蒸発させ、雲をつくり、雨を降らせる。
この過程で使われるエネルギーが、最終的に水力発電のもとになります。


つまり、水力発電は水そのものからエネルギーを生み出しているのではありません。
太陽エネルギーの一部を取り出しているにすぎないのです。


発電で取り出したエネルギーは熱などに変わり、元には戻りません。


だからこそ、無限ループにはならないのです。


水力発電は太陽エネルギーを利用しているだけで、無限にエネルギーを生み出しているわけではないのです!


自然の循環と発電のバランスを考えよう

ここまでを整理してみましょう。


水の循環は、太陽という外部からのエネルギーによって動いています。
そして水力発電は、その流れの途中でエネルギーを取り出します。


  1. 太陽が水を蒸発させる。
  2. 雨や雪となって高い場所に水がたまる。
  3. 水が流れ落ちるときに発電する。
  4. 取り出されたエネルギーは電気として使われる。


──このように、エネルギーは外から供給され、途中で利用される仕組みです。


自然の循環とエネルギー保存の法則が、水力発電の仕組みを支えているのです。


安定しているように見えても、背後には太陽という大きな存在があります。
そこを理解すると、水力発電の立ち位置がよりはっきり見えてきます。


水力発電は自然の循環の一部を利用している発電方法なのです!


 


水力発電は、水をためて調整できるため比較的安定した電源です。
しかし、そのエネルギーの源は水そのものではなく、太陽の熱です。


水の循環は続いても、取り出したエネルギーは戻りません。
だからこそ無限ループにはならないのです。


安定している理由と、無限ではない理由。
その両方を知ることで、水力発電の本質が見えてくるのです。