電磁パルス(EMP)発生装置の仕組み

電磁パルス(EMP)発生装置とは

EMP発生装置は短時間で強い電磁パルスを生成するための装置で、試験用のパルスジェネレータや非核高出力マイクロ波(HPM)装置などが該当する。研究用途では機器耐性評価のために制御されたEMPを人工的に作ることがある。軍事用途では攻撃手段として開発・議論されることもあるが、法的・倫理的問題が伴う。

電磁パルス(EMP)発生装置の仕組み

スマホもテレビも、クルマも飛行機も…現代の暮らしは電子機器で回ってます。でも、そんな電子機器を「一瞬で全部ムリにする」なんて、とんでもないパワーがあるのが電磁パルス(EMP)


しかもそれ、人工的にも作れるっていうんだからビックリですよね。


実は、電磁パルスは「急激な電磁波の放出」=電子機器の天敵であり、その発生にはちょっとした“工夫された爆発”が使われることもあるんです!


このページでは、電磁パルスの原理と、EMP発生装置のしくみについて、わかりやすくかみ砕いて解説していきます!



電磁パルス(EMP)ってどういう現象?

まず、EMPってそもそも何なの?というと…


超短時間にものすごく強い電磁波が一気に発生して、まわりの電子機器をショートさせる


という現象なんです。


たとえば高高度核爆発。これが起きると、爆風より先にEMPがドーン!と広がり、数百km四方の電子機器が一斉にアウト。しかも直接の爆風が届かない場所まで影響があるから、めちゃくちゃ厄介なんです。


なぜこんなことが起こるのかというと…


電磁波には、急激に電流や電荷が動いたときに発生する性質があるため!


つまり、


  • 爆発などで電子が一気にぶわっと動く
  • そのエネルギーが電場と磁場に変わって、外に放射される
  • それがEMPとして飛んでくる


…ってことなんですね。


EMP発生装置はどう作られてる?

じゃあ、人工的にEMPを起こすにはどうするの?というと、ちゃんと“兵器としてのEMP装置”ってのが存在します。


仕組みはざっくりこうです。


  • 電源(爆薬や高電圧コンデンサ):エネルギーをためる部分
  • 急激な放電機構:電流を一気に流して電磁波を作る
  • アンテナまたはコイル:発生した電磁波を空間に放出する


たとえば爆発型EMP装置では、中心にある導電体を爆発の衝撃で急速に縮めたり圧縮したりして、強烈な電磁パルスを生み出します。これはフラックス圧縮発電機(FCG)っていうやつが有名。


他にも、


  • マイクロ波兵器(指向性EMP)
  • 高電圧スパークギャップ式EMP装置


…みたいに、いろんな方式があるんです。


なぜEMPが電子機器を壊すのか?

EMPが怖いのは、とにかく「速くて強すぎる」ってこと。


  • ナノ秒~マイクロ秒レベルの短い時間に
  • 数千ボルト〜数万ボルトの電圧が瞬時に流れ込む


こんな強烈な電磁波が入ってきたら、パソコンやスマホの繊細なチップや回路なんて、もう耐えきれません!


電源がオフでも関係なし。アンテナや配線があるだけで、そこからEMPが侵入して一瞬でアウトです。


EMPってのはなァ、ただの電磁波じゃねぇ!一発の爆発で電子機器を根こそぎぶっ壊す、まさに文明クラッシャー!しかも人が狙って放てるってんだから、こりゃタチが悪い!用心しねぇと、スマホも冷蔵庫も一発でスクラップだぜ!