電磁パルス(EMP)兵器に「指向性」はあるの?

「EMP兵器って、撃ったら全部に影響しちゃうんじゃないの?」

 

…たしかにそんなイメージありますよね。でも実は、EMP兵器には「指向性」を持たせることができるんです!

 

つまり、電磁パルスを“狙った方向”にだけ発射することが可能ってこと。このページでは、指向性EMPのしくみとメリットを、わかりやすくかみ砕いて解説していきます!

 

 

「指向性EMP」=狙って撃つ電磁パルス!

普通の核EMPは、「空で爆発→360度に電磁波がバーン!」と広がる全方位型

 

それに対して指向性EMP(Directed EMP)は、

 

特定の方向や範囲にだけ、集中してEMPを放出する

 

というタイプの兵器です。

 

これができると、

 

  • 特定の敵基地だけを無力化
  • 敵のミサイルやドローンのコントロールだけを断つ
  • 自軍の装備や民間への被害を最小限に

 

…というめちゃくちゃ使い勝手のいいEMP攻撃が可能になるんです!

 

指向性を生み出す仕組みは?

指向性EMPには、主にマイクロ波ビームが使われます。

 

これは、高出力マイクロ波(HPM:High Power Microwave)と呼ばれるエネルギーを、アンテナやパラボラを使って“狙って”発射する方式。

 

仕組みはざっくりこう!

 

  • 大容量の電力を蓄える(バッテリー or コンデンサ)
  • それを瞬間的に放出して、超強力なマイクロ波を生成
  • ビーム状に整形して前方に放射

 

まさに「電磁波のレーザー砲」って感じ!

 

メリットと注意点

指向性EMPには、こんなメリットがあります。

 

  • 攻撃範囲を絞れるから、巻き添え被害が少ない!
  • ステルス攻撃に近い(壊れたけど“何でやられたか”わからない)
  • 車両やドローンに搭載できるなど、小型化がしやすい

 

ただし、

 

  • 電力消費がものすごい
  • 障害物に弱く、直線しか狙えない
  • 高精度の照準が必要

 

…など弱点もあり、運用には高度な技術が必要なんです。

 

どの国が開発してる?

指向性EMP(HPM兵器)は、すでに実用化が進んでます!

 

  • アメリカ:CHAMP計画(マイクロ波EMPミサイル)ですでに試験成功
  • 中国・ロシア:電子戦兵器の一部としてHPM装置を搭載
  • イスラエル:ドローンやミサイル防衛にHPM技術を応用中

 

特にアメリカのCHAMP(Counter-electronics High-powered Microwave Advanced Missile Project)は、指向性EMPでビル1棟ごと無力化→次の標的へ移動という近未来戦術を現実にしています。

 

EMP兵器っつってもなァ、今どきは“ドカンと全部”って時代じゃねぇ。ピンポイントでブチかます「指向性EMP」ってヤツが、静かにジワジワ効いてくるんだよ!しかも何で壊れたか相手にバレにくいってんだから、躍起に開発に取り組む国も出てくるわな!!