

全固体電池は「液体がないから膨らまない」と思われがちです。
たしかに、従来の電池のような電解液の分解ガスによる膨張は起こりにくいと期待されています。
でも── 全固体電池でも膨張・収縮は起こります。
その原因はどこにあるのか。ガス発生はあるのか。そしてデンドライト対策とは何なのか。順番に整理していきます。
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電池は充放電のたびに、電極の中でリチウムイオンが出入りします。
このとき、電極材料の結晶構造がわずかに変化し、体積が増えたり減ったりします。
これが膨張と収縮の正体です。
この変化がくり返されることで、内部に応力がかかります。
液体電解質なら多少の変形を吸収できますが、全固体電池では固体どうしが直接接しています。
そのため、体積変化が界面のすき間やひび割れにつながりやすいのです。
全固体電池の膨張・収縮は、電極の体積変化が主な原因なのです!
従来のリチウムイオン電池では、電解液の分解によってガスが発生し、パックが膨らむことがあります。
では全固体電池はどうかというと、基本的に可燃性液体がないため、大量のガス発生は起こりにくいと考えられています。
ただし、固体電解質と電極材料の界面で副反応が起こる可能性はあります。
特に硫化物系材料では、水分と反応した場合にガスが発生することが知られています。
つまり、通常使用でのガス膨張は起こりにくいものの、材料特性と環境条件には注意が必要なのです。
全固体電池はガス膨張リスクが低いですが、条件次第では副反応が起こるのです!
デンドライトとは、充電中にリチウム金属が枝状に成長する現象です。
この枝が固体電解質を突き破ると、内部短絡を引き起こす可能性があります。
これらがデンドライト発生の要因になります。
現在研究されている主な対策は次の通りです。
つまり、材料強度と界面設計がデンドライト抑制の鍵なのです。
デンドライト対策は、材料強度と界面均一化が中心になるのです!
ここまで、全固体電池の膨張・収縮、ガス発生、デンドライト対策について整理してきました。
まとめると──
──以上3点が重要です。
全固体電池は液体由来の膨張問題を減らせますが、固体特有の機械的課題に向き合う必要があるのです。
膨張やデンドライトは“欠陥”ではなく、設計で制御すべき現象です。そこをどう乗り越えるかが、実用化への大きなポイントになるのですね。
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