

ニッケル水素電池といえば「1.2V」という数字が思い浮かびますよね。でも実際には、ずっと1.2Vのまま動いているわけではありません。使い始めと終わりでは電圧は違いますし、負荷のかけ方でも変わります。
そこで今回は、ニッケル水素電池の電圧特性を、「どんな電圧範囲で動くのか」「なぜ電圧降下が起きるのか」という2つの視点から整理していきましょう。
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まず、「1.2V」は公称電圧と呼ばれる代表値です。これは「だいたいこのくらいで動きますよ」という目安。
実際の電圧の動きは、次のようになります。
──つまり、だいたい1.0〜1.4Vくらいの範囲で動いているわけです。
アルカリ乾電池は公称1.5Vですが、ニッケル水素電池は約1.2V。これは、正極のニッケル系材料と負極の水素吸蔵合金の組み合わせで決まる電位差が、このあたりになるからです。
材料の性質で電圧は決まる。ここが基本ですね。
ニッケル水素電池の電圧範囲はおおよそ1.0〜1.4Vです!
では、なぜ電圧が下がるのでしょうか。
ひとつ目の理由は、内部抵抗です。電池の中にはわずかな抵抗があります。電流を流すと、「I×R」の法則で電圧が下がります。
──これが、負荷をかけた瞬間に電圧が落ちる理由です。
内部抵抗が増えていると、大電流機器では電圧が一気に1.0V以下まで落ち、機器が停止します。
でも実際には、容量がゼロになったわけではありません。電圧が一時的に下がっただけ、というケースも多いのです。
電圧降下の主な原因は内部抵抗と流れる電流の大きさです!
ニッケル水素電池の特徴は、途中まで電圧が安定し、終盤で急に落ちること。
これは、電極内の反応物が少なくなり、化学反応がうまく進まなくなるからです。正極のニッケル系材料や、負極の水素吸蔵合金のバランスが崩れ始めると、電圧を保てなくなります。
──ここから先は“安全ライン”を超えやすい領域です。
低温では内部抵抗が増え、電圧が下がりやすくなります。逆に高温では自己放電や劣化が進みやすくなります。
電圧は材料・電流・温度のバランスで決まるものです。
放電終盤の急落は、化学反応の限界が近づくために起こります!
ニッケル水素電池の電圧特性をまとめると──
──以上3点が理解のポイントです。
そして覚えておきたいのは、ニッケル水素電池の電圧は一定ではなく、条件によって常に変化しているということ。
「1.2V」という数字だけにとらわれず、負荷や温度、劣化の影響まで含めて考える。それが、正しく電池を理解する第一歩ということですね。
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