

水力発電は、再生可能エネルギーの代表的な存在としてよく知られていますよね。
水を高いところから落として、その勢いでタービンを回し、電気をつくる──しくみ自体はとてもシンプルですし、しかも発電効率も高い発電方法です。
ではなぜ、日本では「思ったほど増えていない」と言われるのでしょうか。
そこには、いくつかの現実的な理由があるのです。
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まず大きな理由のひとつが、地理的な条件です。
水力発電は、たくさんの水と、高低差のある地形が必要になります。
山が多い日本は一見有利に見えますが、実はすでに使いやすい場所の多くは開発済みなのです。
つまり、新しく大きなダムをつくれる場所が、もうあまり残っていないという現実。
さらに、川の流量が安定していなければ発電量も安定しませんし、洪水対策や渇水対策も同時に考えなければなりません。
ようするに、水があるだけでは足りず「条件がそろった場所」が必要になるのです。
立地条件がかぎられていることが、日本で水力発電が大きく増えにくい理由のひとつなのです!
そして次に問題になるのが、お金と時間です。
ダムを一つ建設するには、莫大な建設費がかかりますし、完成までに10年単位の年月が必要になることも珍しくありません。
しかも、地盤調査や安全対策、耐震設計など、日本では特に慎重な検討が求められます。
逆に言えば、太陽光発電や風力発電は比較的短期間で設置できます。
そのため、投資の回収スピードを考えると、水力はどうしても不利になりがちなのです。
初期投資の大きさと建設期間の長さが、普及のハードルになっているのです。
コストと時間という現実的な壁が、水力発電の拡大をゆっくりにしているのです!
さらに見逃せないのが、地域との関係です。
ダム建設は、周辺の自然環境や生態系に影響を与える可能性がありますし、場合によっては住民の移転が必要になることもあります。
しかも、川は漁業や農業とも深く結びついていますから、さまざまな立場の人との話し合いが欠かせません。
一方的に進めればいいというものではないのです。
だからこそ、丁寧な合意形成が必要になります。
そして、そのプロセスにはどうしても時間がかかるのです。
発電だけでなく、地域との共存が前提になるのが水力発電なのです。
環境と地域を大切にする姿勢こそが、日本での水力発電の広がりを慎重にしている理由なのです!
水力発電は、効率が高く、長く使える優れた発電方法です。
しかし、場所の制約、建設コスト、そして地域との調整という課題が重なり、大きく増やすのが難しいという事情があります。
だからこそ、日本では「増やさない」のではなく、「簡単には増やせない」というのが実情なのです。
発電のしくみだけでなく、その背景まで知ること。
それがエネルギーを考える第一歩なのかもしれませんね。
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