

バイオマス発電って、一口に言っても「燃やし方」がいくつもあります。
木をそのまま燃やすのか、それともいったんガスにしてから燃やすのか──ここが変わると、設備の形も得意な燃料もガラッと変わるんです。
そして今回の主役は、いちばん基本の直接燃焼方式と、ちょっと理科っぽいガス化方式。
むずかしい言葉に見えても、しくみは意外とシンプルなので、順番に見ていきましょう。
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まず、いちばんイメージしやすいのが直接燃焼方式です。
これは木材チップやペレットみたいな燃料を、そのままボイラーで燃やして熱をつくり、その熱で水を沸かして蒸気を出します。
そして、その蒸気でタービンを回して発電する──ここは火力発電と似た流れですね。
ようするに「燃やす→熱→蒸気→回転→電気」という一直線のコース。王道ルートです。
ただし、直接燃焼は「燃やせばOK」というほど単純でもありません。
というのも、木は水分が多いと燃えにくくなりますし、燃え方が安定しないと発電も安定しにくいからです。
だからこそ、燃料を乾かしたり、サイズをそろえたり、異物を取りのぞいたりといった前準備が重要になります。
そして燃やしたあとは灰(はい)も出るので、その扱いまで含めて、ちゃんと運用の設計が必要なんですね。
ポイントを整理すると、こんな感じです。
──こんな具合に、直接燃焼方式はしくみがわかりやすく、現場でも使われやすい方式です。
つまり、直接燃焼方式は「燃やす力」をまっすぐ電気につなげる基本形と言えます。
次は、名前だけでちょっと身構えちゃうガス化方式です。
これは木材などの固い燃料を、空気や水蒸気をうまく使いながら熱して、燃えるガス(一般に合成ガス・生成ガスなど)に変えてから利用します。
そして、そのガスを燃やして発電するのが基本の流れ。
逆に言えば「固体→ガス」に変換する工程が入るぶん、やれることが増える方式でもあります。
ガス化には、装置の形や燃やし方のちがいで、いくつかのタイプがあります。
たとえば燃料が上から下へ動くタイプ、砂のような粒と一緒に混ざって反応しやすいタイプなど、考え方が分かれます。
ここで覚えておきたいのは、ガス化は「ガスをつくったら終わり」ではないこと。
ガスの中には、すすや粉、ねばっとしたタールのような成分が混ざることがあり、これがエンジンやタービンの敵になる場合があります。なのでガスの洗浄や冷却が、けっこう大事になってくるんです。
まとめると、流れはこうなります。
──ようするに、ガス化方式は「燃料をいったん別の形にしてから使う」作戦です。
つまり、ガス化方式は“変身させて使い道を広げる”バイオマスの応用形とも言えます。
では最後に、「結局どっちがいいの?」問題です。
答えは、目的しだい。まず規模、次に燃料の種類、そして運用のねらいで選び方が変わります。
たとえば、燃料をたくさん安定して集められて、ボイラー運転をしっかり管理できるなら、直接燃焼が向いている場面があります。
一方で、ガスとして取り回したい、将来は別の用途(熱・燃料・化学原料など)も視野に入れたい、という場合はガス化が魅力になりやすいんですね。
ただし現実には、燃料がいつも同じとは限りません。
木質でも水分や形が違いますし、混ざりものが多い燃料だとトラブルが増えやすい。だからこそ、方式を決める前に「その燃料で安定して回せるか」を見きわめるのが大事です。
選び方の目安を、ざっくり並べるとこうです。
──こんな具合に、方式選びは「優劣」より「目的との相性」で決まります。
つまり、方式の違いは“発電所の性格”そのものを決めると考えると分かりやすいです。
ここまでで「バイオマス発電の種類:直接燃料方式とは?ガス化の分類を知る」というテーマでお話してきました。
最後に、要点を3つだけキュッとまとめます。
まとめると──
──以上3点が分かれば、バイオマス発電の方式はかなり見通しがよくなります。
発電って、同じ「バイオマス」でも中身はけっこう別世界で、設備の考え方も運用のコツも変わってきます。
だからこそ、方式の違いを知ることは“ニュースの見え方”まで変える近道になるので、気になった方式から深掘りしてみてください。
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