

海の波で電気をつくる波力発電って、聞くだけで「海がそのまま発電所になるの?」とちょっとワクワクしますよね。
しかも燃料を燃やさないので、うまく活用できれば再生可能エネルギーの大事な選択肢になります。
ただし、ここでひとつ大事なポイント。
波力発電は、じつは1つの方式だけではありません。
というのも、波は上下にゆれるだけでなく、前後に押したり引いたり、水が乗り上げたり、空気を押し出したりと、いろいろな動きを見せます。
だからこそ、その動きを“どう受け止めるか”で、装置のタイプが分かれていくのです。
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まず押さえておきたいのは、波力発電にはいくつもの方式があるということです。
置き方が変われば、発電のしくみも、工事の方法も、メンテナンスのしやすさも変わります。
ようするに、波力発電は「海の条件」と「装置の個性」がセットで考えられる技術なんですね。
では代表的な4つの方式を見ていきましょう。
振り子式・浮体式・越波型・振動水柱型です。
まず全体を整理すると、こうなります。
──同じ波でも、取り出すポイントがそれぞれ違うのが面白いところです。
振り子式は、波が岸に向かって押し寄せ、そして引いていく前後の動きを使います。
海底に固定された板やアームが、波に押されて動き、戻るときにも動く──まさに振り子のような仕組みです。
波の「押す・引く」をそのまま揺れに変える方式なのが特徴。
浅い海で力を出しやすい反面、海底に設置するので地形や工事条件が大きく影響します。
浮体式は、海に浮かぶ装置が上下に動くことや、前後左右に揺れることを利用します。
波が高いと大きく動き、波が小さいと小さく動く──その動きを発電に変えるのです。
沖合にも設置できる可能性があるのが強みですが、そのぶん固定や保守の工夫が必要になります。
つまり、自由度は高いけれど、管理の仕方が重要になるタイプです。
越波型は、波が乗り越えて入ってくる水をいったんためる方式です。
そして、たまった水が低いところへ落ちるときの落差でタービンを回します。
発想としては水力発電に近いですね。
ただし、波がうまく装置を越えて入ってこないと発電しにくいため、設置場所や構造の工夫が重要になります。
振動水柱型(OWC)は、海水が出入りする空気室を持っています。
波で水面が上がると空気が押し出され、下がると吸い込まれる──その空気の往復でタービンを回します。
防波堤に組み込めるタイプもあり、港と一体化できるのが特徴です。
水が直接タービンに触れない設計もできるので、機械部分を守りやすいメリットもあります。
では「どれが一番いいの?」と聞かれたらどうでしょう。
答えは──場所しだい、です。
波力発電は海の条件・設置場所・運用方法によって最適な方式が変わります。
選ぶときの基準を整理すると、次のようになります。
──発電できるかどうかだけでなく、「続けられるか」がとても大切なんです。
海は荒れる日もあるので、強い波に耐える設計と安全停止の判断も欠かせません。
そして最後に、まとめとして覚えておきたいこと。
波力発電は、海の条件に合った方式を選んでこそ本領を発揮するのです。
波力発電には、振り子式・浮体式・越波型・振動水柱型などの方式があります。
それぞれが得意な海の条件や設置場所を持っています。
だからこそ、場所に合った方式を選び、海の力と向き合いながら設計する──それが波力発電を成功へ近づける第一歩なのです!
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