

潮が満ちたり引いたりするのは、月や太陽の引力が関係している現象です。
実はこの規則正しい動きを利用して電気をつくろうという考えは、けっして最近思いついたものではありません。
潮力発電の歴史は、海とともに生きてきた人類の知恵と深く結びついているのです。
|
|
|
海辺に暮らす人びとは、昔から潮の満ち引きを生活に役立ててきました。
まず中世ヨーロッパでは、干満の差を利用して水車を回し、穀物をひく「潮汐水車」が使われていたのです。
つまり発電ではありませんが、潮のエネルギーを機械の動きに変えていたわけですね。
そして時代が進み、産業革命によって電気という新しいエネルギーが広がると、「この潮の動きで発電できないだろうか」と考える人が現れます。
自然のリズムをそのまま力に変えようという発想が、少しずつ形になっていったのです。
潮を動力として使う考えは中世からあり、発電への応用は近代になってから本格的に検討され始めたのです!
では、どうやって潮の力を電気に変えるのでしょうか。
基本のしくみは水力発電とよく似ています。
潮が満ちるとき、あるいは引くときに水が高い所から低い所へ流れます。
その流れでタービンを回し、発電機を動かすという流れ。
まず水の動きが回転を生み、そして回転が電気へと変わるのです。
発電機の中では、電磁誘導という原理が働きます。
これは19世紀にファラデーによって明らかにされた法則で、磁石とコイルの相対運動から電気が生まれるというものです。
潮の運動エネルギーが回転を生み、その回転が電気へと変わる──これが基本のしくみです。
潮の動きと電磁誘導の原理が結びついたことで、潮力発電の理論はしっかりと確立されたのです!
理論が整っても、すぐに大きな発電所ができたわけではありません。
なぜなら、海をせき止めるダムや巨大な設備が必要だったからです。
しかし20世紀に入り、土木技術や発電技術が進歩すると状況が変わります。
代表的なのが1966年に運転を開始したフランスのランス潮力発電所です。
これは世界で初めての大規模商業運転の例とされ、長いあいだ安定して電力を生み出してきました。
ここでようやく、潮力発電は実験段階から実用段階へと進んだのです。
20世紀半ばに大規模施設が稼働し、潮力発電は本格的な実用の時代に入ったのです!
こうして振り返ると、潮力発電の歴史は中世の水車から始まり、19世紀の電磁誘導の発見を経て、20世紀に実用化へと進んできたことがわかります。
自然の規則正しい動きをどう活かすか──その問いに向き合い続けた人類の挑戦の積み重ねが、今の技術につながっているのです。
|
|
|