水力発電に学ぶ位置エネルギーと運動エネルギーの関係

水力発電に学ぶ位置エネルギーと運動エネルギーの関係

水が高い場所にあるとき、それは位置エネルギーを持っている状態である。水が落下すると、その位置エネルギーは運動エネルギーへと変わる。このエネルギーの変化を利用してタービンを回し、最終的に電気へ変換している。

水力発電に学ぶ位置エネルギーと運動エネルギーの関係

水力発電のしくみを見ていくと、理科で習った「位置エネルギー」と「運動エネルギー」の関係が、そのまま登場します。
教科書の中だけの話だと思っていたエネルギーの変化が、実は発電所で毎日使われていると知ると、ちょっと面白くなってきませんか。


エネルギーは消えてなくなるのではなく、形を変えるだけ。
その代表例が、水力発電なのです。



高い場所にある水は位置エネルギーをもつ

まず考えてみてください。
ダムの上にたまっている水は、じっとしているのに「エネルギー」をもっていると言われます。


なぜでしょうか。
それは、水が高い場所にあるからです。


物体は、高いところにあるほど、重力によって落ちようとする力をもっています。
この「高さによってたくわえられたエネルギー」を、位置エネルギーと呼びます。


つまり、ダムの上にある水は、高さそのものをエネルギーとして持っているのです。


まだ動いていなくても、落ちる準備ができている状態。
それが位置エネルギーの正体です。


高いところにあるというだけで、水はすでにエネルギーをたくわえているのです!


水が流れ落ちると運動エネルギーに変わる

では、その水が実際に流れ落ちたらどうなるでしょうか。


ダムから放水された水は、一気に下へと落ちていきます。
そのとき、水は勢いよく動きますよね。


動いている物体がもつエネルギーを、運動エネルギーといいます。
位置エネルギーが、動きのエネルギーへと姿を変えた瞬間です。


高い場所にあったエネルギーが、流れ落ちることで運動エネルギーに変わるのです。


ここで大切なのは、エネルギーが消えたわけではないということ。
形が変わっただけなのです。


位置エネルギーは、水が動き出すと運動エネルギーへと変わるのです!


エネルギーの変化が発電につながる

そして、この運動エネルギーが次の段階へ進みます。


勢いよく流れる水は、タービンという羽根車を回します。
回転が生まれ、その回転が発電機を動かします。


ここで起きているのは、運動エネルギーがさらに「電気エネルギー」へと変わるという変換です。
エネルギーは、位置エネルギーから運動エネルギーへ、そして電気へと受け渡されていきます。


水力発電は、エネルギーの形が次々に変わる流れそのものなのです。


だからこそ、水を燃やさなくても電気がつくれる。
エネルギーの変化をうまく利用している発電方法なのです。


位置エネルギーから運動エネルギーへ、そして電気へと変わる流れが、水力発電の核心なのです!


 


水力発電は、理科で学ぶエネルギーの変化を、そのまま実社会で活かしている仕組みです。
高い場所にある水の位置エネルギーが、流れ落ちて運動エネルギーになり、最後は電気エネルギーへと姿を変える。


エネルギーは消えず、形を変えて受け渡される。
その基本原理を、私たちにわかりやすく教えてくれるのが、水力発電という存在なのです。