

海に囲まれた日本で、潮の力を使って電気をつくる──なんだか相性がよさそうに思いませんか?
潮力発電とは、月や太陽の引力によって起こる潮の満ち引きを利用して発電する方法です。しかも満潮や干潮の時刻はあらかじめ計算できるため、発電量を予測しやすいという特長があります。
では、日本は本当に潮力発電に向いているのでしょうか。そして、ポテンシャルがあると言われながら、なぜ大きく広がっていないのでしょうか。順番に、ていねいに見ていきましょう。
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まず、日本は四方を海に囲まれた島国です。そして海岸線の長さは世界でも上位に入るほど長く、潮の満ち引きが起こる場所は全国に広がっています。
さらに、瀬戸内海の一部や九州周辺の海峡などでは、潮の流れが速くなる地域もあります。潮の流れが速いということは、タービンを回す力が強いということ。つまり、発電に向いている条件がそろっている場所も確かに存在するのです。
日本には潮力発電に適した「地理的ポテンシャル」が、現実にあるのです。
しかも潮の動きは月の周期と関係しているため、ほぼ毎日規則正しくくり返されます。ようするに、自然のリズムをそのままエネルギーに変えられる可能性があるということ。
ただし、どの海でもよいわけではありません。水深、流速、周辺環境など、いくつもの条件が必要になります。
日本は地理的には潮力発電に向いていますが、設置できる場所は限られているのが現実なのです!
では、条件があるのに、なぜ普及しないのでしょうか。
理由は主に次のような点にあります。
──このように、技術面と社会面の両方に課題があるのです。
まず、海の中にタービンを設置するには、強い潮流や台風に耐える構造が求められます。しかも海水は金属をさびさせやすく、メンテナンスにも費用がかかります。つまり、初期投資も維持費も高くなりやすいのです。
そして海は、発電だけの場所ではありません。漁業、船の通り道、海の生きもののすみか──さまざまな利用と重なっています。だからこそ、地域との調整が欠かせません。
潮力発電が広がらない理由は、「可能性がないから」ではなく、実用化のハードルが高いからなのです。
逆に言えば、課題を一つずつ解決できれば道は開けます。
ポテンシャルはあっても、コストや調整のむずかしさが壁となり、いまはまだ限定的な導入にとどまっているのです!
それでも将来の可能性は十分にあります。
というのも、再生可能エネルギーへの関心は年々高まり、技術も進歩しているからです。小型で効率のよいタービンの開発や、海底にしっかり固定する新技術など、研究は続いています。
さらに潮力発電の大きな強みは、発電量を予測しやすいことです。風力や太陽光と違い、潮の動きはかなり正確に計算できます。これは電力の安定供給を考えるうえで、大きな魅力。
もちろん、一気に全国へ広がるとは限りません。しかし、条件のよい地域で実証実験を重ね、少しずつ広げていく道は考えられます。
潮力発電は「今すぐ主役」ではなくても、未来を支える選択肢になり得る存在です。
だからこそ、日本の海とどう向き合うかが大切になります。
課題を乗りこえながら工夫を積み重ねれば、潮力発電が日本で活やくする未来も十分にあり得るのです!
日本は海の国。そして潮は毎日、休まず動き続けています。
ポテンシャルは確かにある。しかし簡単ではない──その両方が事実です。だからこそ、知恵と技術をどう活かすかが問われています。
潮のリズムをエネルギーに変える挑戦は、これからの日本の選択肢を広げる大切な一歩になるのです。
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