

「ポール型の風力発電」って聞くと、なんだか街灯(がいとう)みたいな見た目を想像しませんか。
そしてそのイメージ、けっこう当たっています。大きな風車のように山や海にドーンと建てるのではなく、細長い支柱(ポール)の上に小さな風車を載せて、近くで使う電気をちょこっと作るタイプ──それが一般に「ポール型」と呼ばれる小型風力発電なんです。
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ポール型は、名前の通り「ポール(支柱)」に取り付けて使う小型風力発電のスタイルです。
まず、大型の風力発電は出力が数千kW(数MW)規模になることが多く、広い用地と高いタワーが必要になります。一方ポール型は、数百Wから1kW前後といった小さな出力が中心で、街中や施設の敷地でも設置しやすいサイズ感が特徴です。
そして発電した電気を「遠くへ売る」より、「その場で使う」ことを目的にするケースが多い。たとえば街路灯を光らせたり、防犯カメラやセンサーの電源にしたり、災害時の補助電源にしたり──いわば“ちいさな自家発電”です。
ポール型は「大量発電」より「その場所で使う電気づくり」に向いた小型風力発電です
では、小型でもどうやって発電するのかというと、原理そのものは大きな風車と同じです。風の運動エネルギーを回転エネルギーに変え、その回転で発電機を回します。
ただしポール型は「設置しやすさ」と「シンプルさ」が重視されるため、構造は比較的コンパクトにまとめられます。よくある構成は次のような形です。
──つまり「上で回して、下でためて、近くで使う」という流れですね。
そして小型の強みは、設置高さを確保しやすいこと。地面の近くは建物や壁で風が弱まりやすいですが、ポールで数メートル持ち上げるだけでも、風の条件は変わります。高さを少し取るだけで、発電効率が改善する場合もあるのです。
ポール型は、高さを確保して風を受けやすくしつつ、足元で電気を使える構造なのです
ここがいちばん気になるところですよね。「小さいってことは、どれくらい発電できるの?」という疑問。
結論から言えば、ポール型は補助電源として考えるのが現実的です。製品によりますが、定格出力は数百W〜1kW前後が多く、家庭全体をまかなうというより、特定の機器や照明を支える用途に向いています。
しかも重要なのは、「定格出力」は一定の強風条件での値だということ。たとえば風速12m/sのときに200W以上出る機種でも、普段の風が6m/sなら出力は大きく下がります。
そしてここが大事なポイント。風のエネルギーは風速の3乗に比例すると言われるため、風が少し弱くなるだけで発電量はぐっと減ります。つまり、ポール型の性能は「機械のサイズ」よりも「設置場所の風条件」に強く左右されるのです。
整理すると、こんな特徴があります。
──つまり「便利だけど、風次第」というのが正直なところです。
ポール型でも強風時は負荷が大きくなるため、設置強度と定期点検は必ず必要です
ポール型の発電量は、機械の大きさ以上に「風の質」で決まります
ポール型の風力発電は、支柱の上に小型風車を載せ、その場で使う電気を作る分散型の発電方式です。
大型風車ほどの出力はありませんが、街路灯やセンサー、施設の補助電源としては十分役立つ可能性があります。だからこそ、導入するときは風が通る場所を選ぶことと、安全に運用できる設計と点検体制まで考えることが成功のカギになるのです。
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