

鉛蓄電池の「起電力(きでんりょく)」という言葉、少しむずかしく聞こえますよね。でも意味はシンプルです。
起電力とは、電池そのものが生み出せる“もともとの電圧”のこと。外につないでいない状態での電圧、と考えるとイメージしやすいです。
では、その起電力はなぜ下がることがあるのでしょうか。放電だけが理由ではありません。実は、化学反応や劣化の影響も深く関わっているのです。
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鉛蓄電池1セルあたりの理論起電力は、およそ約2.0V(実際は約2.05V前後)です。
自動車用の12Vバッテリーは、この2V前後のセルを6個直列につないでいます。だから約12Vになるわけですね。
この電圧は、プラス極の二酸化鉛とマイナス極の鉛、そして希硫酸の組み合わせで決まります。つまり、材料と濃度が起電力を左右しているのです。
──まずはここが出発点です。 起電力は、鉛と硫酸の化学反応が生み出す基本電圧なのです。
起電力は「もともとの電圧」と覚えましょう!
いちばんわかりやすい原因は放電です。
放電が進むと、電極は硫酸鉛に変わり、電解液中の硫酸濃度が下がります。この濃度低下にともなって、起電力も少しずつ下がります。
つまり、電気を使うほど材料の状態が変わり、もともとの電圧も低くなるということです。
──濃度は起電力のバロメーターなのですね。 放電による濃度変化が、起電力低下の基本原因なのです。
まずは放電との関係を理解しましょう!
起電力の低下は、単なる放電だけではありません。
たとえばサルフェーション(硫酸鉛の結晶が固く残る現象)が起きると、反応がスムーズに進まなくなります。また電極の腐食や劣化も、電圧低下の原因になります。
さらに、内部抵抗が増えると、実際に測定した電圧が低く見えることもあります。これは厳密には起電力そのものよりも“端子電圧”の低下ですが、体感としては電圧が下がったように感じます。
──起電力の低下には複数の要因が絡みます。 単なる電気切れではなく、化学状態の変化が背景にあるのです。
低下の原因は一つではありません!
ここまでで、鉛蓄電池の起電力低下の理由を整理しました。まとめると──
──以上3点がポイントです。
起電力の低下は単なる「電池が弱った」ではなく、内部の化学変化の結果。 鉛蓄電池は、化学反応の状態がそのまま電圧に表れる電池なのですね。
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