

ニッケル水素電池を使っていると、「なんだか最近、すぐ電池が減る気がする…」と感じることはありませんか?そのときによく話題にのぼるのがメモリー効果という言葉です。
ただしここ、少し注意が必要です。実はメモリー効果は、もともとニカド電池で強く見られた現象で、ニッケル水素電池ではそれほど大きく出にくいとされています。それでも使い方によっては、似たような症状が起こることがある──そこがややこしいポイントなんですね。
今回は、ニッケル水素電池におけるメモリー効果の正体と、リフレッシュ方法まで、スッと整理していきます。
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まず本来のメモリー効果とは、「いつも同じところまでしか放電しないと、そこが“容量の限界”だと電池が覚えたように振る舞う現象」です。
たとえば、毎回50%くらいしか使わずに充電をくり返していると、電池が「ここまでが満タンだ」と勘違いしたかのように、途中で電圧が下がりやすくなることがあります。
──こうした状態が、いわゆるメモリー効果です。
ただし重要なのは、ニッケル水素電池では本格的なメモリー効果は起こりにくいということ。実際には「電圧降下」や「電圧の一時的な不安定」が原因で、容量そのものが減ったわけではないケースも多いのです。
ニカド電池ではメモリー効果がはっきり観測されました。そのイメージが強く残り、「充電池=メモリー効果がある」という認識が広がった背景があります。
でもニッケル水素電池は構造が異なり、負極は水素吸蔵合金を使っています。反応の仕方が違うため、同じ現象が強く出るわけではありません。
ニッケル水素電池では、本格的なメモリー効果は起こりにくいと理解しておきましょう!
では、「すぐ減る感じ」は何なのでしょうか。ここで考えたいのが、電圧の一時的な落ち込みです。
ニッケル水素電池は、繰り返し浅い充放電をすると、放電の途中で電圧がスッと下がることがあります。すると機器側が「もう電池切れ」と判断して止まってしまうことがあるのです。
──これが「メモリー効果っぽい」と言われる原因のひとつです。
つまり、容量が本当に減ったというより、電圧特性が変化した結果として使いにくくなっている場合がある、というわけです。
さらに、長く使っていると内部抵抗が増えたり、活物質が劣化したりします。そうすると負荷をかけたときに電圧が下がりやすくなります。
ここまで来ると、単なるメモリー効果ではなく経年劣化の可能性も出てきます。見分けがつきにくいところが難しいですね。
“メモリー効果のような症状”は、電圧の落ち込みや劣化が原因のことも多いのです!
では、調子が悪いと感じたらどうすればよいのでしょうか。ここで登場するのがリフレッシュです。
リフレッシュとは、一度しっかり放電させてから、ゆっくり充電し直す方法。電圧の偏りをリセットするイメージです。
基本的な流れは次の通りです。
──これで電圧特性が改善することがあります。
ただし注意点もあります。ニッケル水素電池は過放電に弱い面があります。ゼロ近くまで強制的に放電しすぎると、かえって寿命を縮めてしまいます。
また、何度も深い放電をくり返すと内部に負担がかかります。リフレッシュはあくまで“調整”。頻繁にやるものではありません。
リフレッシュは万能ではなく、必要なときに適度に行うのがコツです。
リフレッシュは電圧特性を整える方法ですが、やりすぎは避けることが大切です!
ニッケル水素電池のメモリー効果について、まとめると──
──以上3点が理解のポイントです。
そして覚えておきたいのは、「すぐ減る=容量ゼロ」とは限らないということ。電圧のクセや使い方が影響している場合もあります。
正しく理解して、必要なときにリフレッシュを行う。そうすればニッケル水素電池は、まだまだしっかり働いてくれます。仕組みを知って使うことが、いちばんの長持ちの秘訣ということですね。
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