リチウム一次電池とリチウムイオン電池の違い

リチウム一次電池とリチウムイオン電池の違い

リチウム一次電池は充電できない使い切り型の電池で、負極に金属リチウムを用いることで高電圧と長期保存性を実現している電池だ。これに対してリチウムイオン電池は充電して繰り返し使える二次電池で、電極間をリチウムイオンが往復することで電気を出し入れする仕組みになっている。つまり前者は一次電池、後者は充電式電池という根本的な違いがあるといえる。

リチウム一次電池とリチウムイオン電池の違い

リチウム一次電池とリチウムイオン電池──名前がそっくりなので、「同じようなもの?」と思ってしまいますよね。


どちらもリチウムという言葉がついていますし、どちらも高性能なイメージがあります。でも実は、この2つには決定的な違いがあります。それは充電できるかどうかという点です。


しかも、内部の仕組みや使われ方も大きく異なります。このページでは、その違いをスッキリ整理していきましょう。



まずはリチウム一次電池から確認しよう

リチウム一次電池は、いわゆる使い切りタイプの電池です。「一次電池」とは、基本的に充電できない電池のことを指します。


負極にリチウム金属を使っているのが大きな特徴で、1本あたり約3Vという高い電圧を出せます。アルカリ電池(1.5V)の約2倍。小さいのにパワフル、というわけです。


自己放電が少なく、長期間保存しても電力が減りにくいというメリットもあります。そのため、火災報知器や防犯センサー、カメラなど、長く使う機器によく利用されています。


なぜ充電できないの?

リチウム一次電池では、放電するときにリチウム金属が化学反応で変化します。そしてこの変化は、基本的に元に戻せません。


つまり、反応が一方向に進んで終わる仕組み。だからこそ、充電して再利用することは想定されていないのです。


リチウム一次電池はリチウム金属を使った充電できない高電圧の電池なのです!


リチウムイオン電池はここが決定的に違う

一方、リチウムイオン電池充電できる電池(=二次電池)です。


スマートフォン、ノートパソコン、タブレット、電気自動車など、私たちの身近な機器の多くに使われています。軽くて大容量、しかもくり返し使える。現代社会を支えている電池といってもよいでしょう。


イオンが行ったり来たりする仕組み

リチウムイオン電池では、放電や充電のときにリチウムイオンが電極の間を移動します。


ポイントは、「リチウム金属そのものが消えてしまう」のではなく、イオンの移動でエネルギーをやり取りしているということです。


そのため、条件を守れば何度も充電できます。ただし、過充電や強い衝撃には注意が必要です。内部でショートすると発熱や発火につながることがあります。


リチウムイオン電池はイオンの移動でくり返し使える充電式電池なのです!


いちばん大きな違いは「金属」か「イオン」か

ここまでを整理すると、違いが見えてきます。


まず分類として、


・リチウム一次電池 → 一次電池(充電不可)
・リチウムイオン電池 → 二次電池(充電可能)


という大きな差があります。


材料の使い方もまったく違う

さらに重要なのは、リチウムの使われ方です。


リチウム一次電池ではリチウム金属そのものが反応します。
リチウムイオン電池ではリチウムイオンが移動します。


つまり、「金属を直接使うか」「イオンとして移動させるか」という設計思想が根本的に異なるのです。


この違いがあるからこそ、充電の可否、安全設計、用途まで変わってきます。同じ「リチウム」でも、役割はまったく別物なのですね。


リチウム一次電池とリチウムイオン電池は、仕組みも用途も大きく異なる電池なのです!


 


ここまでで、2つの電池の違いがはっきりしてきましたね。


まとめると──


  1. リチウム一次電池は充電できない使い切り電池
  2. リチウムイオン電池は充電できる二次電池
  3. リチウム金属を使うか、リチウムイオンを移動させるかが大きな違い


──以上3点がポイントです。


どちらも「リチウム」を使っていますが、仕組みはまったく別。名前が似ているからこそ混乱しやすいのですが、分類と反応のしかたを意識すればスッと理解できます。


最大の分かれ目は「充電できるかどうか」と「リチウムの使い方」なのです。


この視点を覚えておけば、電池のニュースや製品表示を見たときも迷わなくなりますよ。