放電

放電とは

放電とは、物体にたまった電荷が一気に移動して電流が流れる現象である。静電気が空気を突き破って他の物体に移るときなどに起こる。雷や火花も放電の一種として知られている。

放電を知る、それは電気の「移動と開放のしくみ」を知ること

バチッ!って指先に痛みが走る、あの「静電気」…。


実はあれ、放電(=たまりすぎた電気が一気に流れ出す現象)なんです!このページでは、「放電って何?」「どんな場面で起こるの?」「どうしてバチッとなるの?」といった素朴な疑問に、身近な例をまじえてわかりやすくお話ししていきますね。



放電は「電気がたまりすぎたときの逃げ道」

放電管の簡易図解
電極間の電位差により形成された電場が、陽イオンと陰イオン(または電子)をそれぞれ陰極と陽極へ加速させ、放電現象を引き起こす。

出典:Title『Simple representation of a discharge tube - plasma』-by Rudolfensis /GNU Free Documentation License,Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0より


まず基本からいきましょう。放電っていうのは、たまった電気が一気に移動することを指します。


電気って、プラスとマイナスのバランスが取れてると安定してるんだけど、こすれたり電源をつないだりすると、どっちかに偏って電荷がたまることがあるんです。そしてそのままじゃ不安定だから、「元に戻ろう」として一気に電気が流れちゃうんですね。


このときに起こるのが放電。空気や物体の中を通って、一気にバランスを取ろうとするわけです。


身近な放電の例って?

緑色に輝く「OPEN」のネオン看板
ネオンガスの放電により発光する看板。夜間の店舗営業を知らせるために使用される。

出典:Title『Neon_Open_green』-Photo by Justinc / Wikimedia Commons CC BY-SA 2.0より


「放電」って聞くと難しそうだけど、実は私たちの周りでよく起こってるんですよ。たとえばこんな場面です。


  • 静電気:ドアノブを触ったときの「バチッ!」は、体にたまった電気が金属に放電した瞬間
  • :雲と地面の間で放電が起こると、空が光って大きな音がする
  • ネオン看板:中のガスに高電圧をかけて放電させることで光を出してる
  • コピー機:トナーを紙に写すときに、放電を使ってくっつけている


こうして見ると、放電ってぜんぜん他人事じゃないんですよね。むしろ、毎日どこかでお世話になってます!


放電には種類があるんです

航空機のコロナ放電現象

航空機が雷雲近くを通過した際のコロナ放電現象
雷雲の近くを飛行する航空機に発生するコロナ放電の様子

出典:Photo by Griz13 / Wikimedia Commons CC BY-SA 4.0より


じつは放電にはいろんな種類があります。電圧の強さや、空気の状態によって起こり方が違うんです。


  • 火花放電:パチッと一瞬だけ光るやつ。静電気やライターの着火で見られます
  • コロナ放電:電線の周りにモヤッと青白い光が出ることがあるけど、あれも放電
  • グロー放電:ネオン灯などで、安定してぼんやり光ってる状態
  • アーク放電:溶接などに使われる、強くて明るい放電。電流が大きいのが特徴


放電にもこんなにバリエーションがあるって、ちょっとびっくりですよね。


放電ってのは、「たまりすぎた電気が一気に流れ出すこと」なんだぜ!静電気や雷、ネオンの光まで、オレたちの身の回りでバチッと大活躍してるってわけだ!