クーロン力

クーロン力とは

クーロン力とは、電荷同士が及ぼし合う力で、同符号の電荷は反発し、異符号の電荷は引き合う性質を持つ。距離の二乗に反比例し、クーロンの法則で定量的に表される。電気的な相互作用の基本となる力である。

クーロン力を知る、それは電気の「引き合いと反発の法則」を知ること

風船が髪の毛にくっついたり、静電気でホコリがぴたっと吸い寄せられたり…。そんな現象のウラには、実は目に見えない“引っ張り合い”の力が働いているんです!このページでは、その正体であるクーロン力(=電気の力で物が引き合ったり反発し合う力)について、わかりやすく説明していきますね。



クーロン力ってどんな力?

シャルル・クーロンの肖像画

シャルル・クーロン
クーロンの法則で知られるフランスの物理学者

出典:Photo by Louis Hierle / Public domainより


クーロン力は、電気を帯びたもの同士が引き寄せたり、押しのけ合ったりする力のことを指します。


たとえば、「プラスの電気」と「マイナスの電気」は引き寄せ合うけど、「プラス同士」や「マイナス同士」だと反発し合うっていうの、聞いたことありますよね?これこそが、まさにクーロン力の働きなんです。


この力の名前は、18世紀のフランスの科学者シャルル・クーロンさんにちなんでつけられたんですよ。


クーロン力が見える身近な例

風船と髪の毛の間に働く静電気力

風船と髪の毛の間に働く静電気力
風船を髪の毛にこすりつけると、クーロン力によって髪の毛が引き寄せられる様子を示す

出典:Photo by MikeRun / Wikimedia Commons CC BY-SA 4.0より


実はこのクーロン力、私たちの暮らしの中でもいろんなところで“こっそり”活躍してるんです。


  • 静電気でホコリがくっつく:テレビやスマホの画面がホコリを吸い寄せるのは、静かに帯電してクーロン力が働いてるから
  • 風船が髪の毛にくっつく:風船と髪の毛がそれぞれ逆の電気を帯びて、引き合ってる
  • コピー機やプリンター:トナー(粉)が紙に吸いつくのも、クーロン力を使ったしくみなんです
  • 静電気ショック:クーロン力で近づきすぎた電気が一気に放電して、バチッと感じるんですね


「なんだ、あれもこれもクーロン力のおかげだったのか〜」って思えてきますよね。


クーロン力の強さは何で決まるの?

クーロン力の作用を示す図

クーロン力の作用を示す図
同符号の電荷間の反発力と異符号の電荷間の引力を表す模式図

出典:Title『CoulombsLaw』-Photo by Dna-Dennis / CC BY 3.0より


実はクーロン力の強さにはルールがあるんです。ポイントは2つ!


  • 電気の量(電荷の大きさ)が大きいほど、力も強くなる
  • 距離が近いほど、引き合う力も反発する力も強くなる


つまり、たくさん電気を持ってるものが近くにいればいるほど、クーロン力はバチバチに強く働くってわけ。逆に距離が離れると、スーッと弱くなっちゃいます。


このルール、実は万有引力の仕組みにも似てるんですよ。重さのかわりに「電気の量」がカギになってる感じですね。


クーロン力っていうのは、電気を帯びたもの同士が引っ張り合ったり、反発したりする力のことなんです。静電気も、コピー機も、風船のいたずらも、ぜんぶこの力が関係してるって、ちょっとおもしろいですよね!