電磁パルス(EMP)の意味・原理

電磁パルス(EMP)の原理

急激に変化する電磁場が回路や配線に高い誘起電圧を発生させ、それが過電圧や過電流として機器へ侵入することで機能障害や破壊を引き起こす。場の変化は広い周波数帯域を持つパルスを生み、伝導経路と放射経路の双方で影響が及ぶ。核EMPの場合は高層で生成されたガンマ線が大気中の電子を弾き飛ばし強力な電場を作るという追加メカニズムが働く。

EMPの原理を知る、それは電気の「発生メカニズム」を知る事

映画とかゲームでよく耳にする電磁パルス(EMP)って言葉、聞いたことありますよね?でも「なんか電子機器が壊れるやつでしょ?」くらいの理解で止まってませんか?


実は、電磁パルスとは「超強力で瞬間的な電磁波」のことで、ものすごく短い時間で電子機器に深刻なダメージを与える現象なんです!


このページでは、電磁パルスの意味や原理、なぜ電気製品が壊れるのかを、わかりやすくかみ砕いて解説していきます!



電磁パルス(EMP)ってなに?

電磁パルス(EMP:Electromagnetic Pulse)とは、ざっくり言えば「超ド級の電磁波のビッグバン」みたいなもの!


ふだん身のまわりにある電磁波(ラジオやWi-Fi、光など)はエネルギーが弱いけど、


EMPは、電子機器の中にある回路を一瞬で壊せるほどの“強さと速さ”を持った電磁波


なんです!


どうやってEMPが生まれるの?

EMPは、いくつかの方法で発生します。代表的なのが以下の3つ。


  • 核爆発(高高度):爆発時に放たれるガンマ線が空気の分子を吹き飛ばして、強力な電磁波を発生
  • 自然現象(太陽フレア):太陽で起きた爆発が地球の磁場とぶつかってEMPのような現象を引き起こす
  • EMP兵器:人工的に強力な電磁波を発生させる装置


どれも「急激で大規模な電荷の移動」がポイントなんです。ガンマ線や爆発の影響で空気中の電子がドドドッと動いて、その動きが一気に電磁波として広がる。それがEMPの正体なんですね。


なんで電子機器が壊れるの?

EMPのこわいところは、見えない・聞こえない・でも突然やってきて一瞬で壊すってところ。


その仕組みは…


  • EMPが電子機器の配線やアンテナに触れる
  • そこに強力な電圧・電流が“誘導”される
  • 電子部品がショートしたり焼き切れたりして故障!


特に細かくて繊細なICチップ半導体は、EMPの過電流にめっぽう弱い。つまり、EMPって電子機器の天敵なんです。


EMPが届く範囲や対策は?

EMPの広がる範囲は、発生場所や種類によって変わりますが…


  • 高高度核爆発:数百〜数千kmの範囲にEMPが届く
  • 地上爆発:せいぜい数km〜数十km
  • 自然のEMP(太陽フレア):地球全体に影響することも


対策としては…


  • ファラデーケージ(金属の箱で囲む)
  • EMP対策バッグ(導電素材入りの保護袋)
  • 電源コードを外しておく


などがありますが、完璧に防ぐのはなかなか難しいのが現実です。


EMPっつーのはよォ、ただの電磁波じゃねぇ!ケタ違いのパワーで一瞬にして電子機器をブチ壊す“電気の爆弾”だ!しかも見えねぇ、聞こえねぇ、来たと思ったら全部パーよ!チップだの基板だの、EMPの前じゃ紙同然だぜ!