


高高度核爆発で発生するEMPのメカニズム図
ガンマ線で大気中の電子が飛び出し、地磁気で横方向へ曲げられて電磁波を放つ。
この急激な電磁場変化が広域の配線に誘導電圧を生む仕組みを示す。
出典:『EMP mechanism』-Photo by Photocopier/Wikimedia Commons Public domain
電磁パルス、いわゆるEMP。
名前だけ聞くと難しそうですが、起きていることを分解してみると、流れ自体は意外とシンプルです。
ポイントは、「生まれる → 広がる → 影響が出る」。
この三段階。
このページでは、EMPの原理を3つのプロセスに分けて、順番にかみ砕いて整理していきます。
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まず最初のプロセスは、ごく短い時間に、非常に強い電気のゆれが発生することです。
EMPの出発点は、「急激な変化」。
電気や電磁場が、ゆっくりではなく、一瞬で大きく変わることで生まれます。
この「一瞬」というのが重要なポイント。
電気の世界では、強さ以上に変化の速さが大きな意味を持ちます。
雷が落ちる瞬間や、宇宙から大量のエネルギーが流れ込む場面では、電気環境が一気に切り替わります。
そのとき、周囲には強烈な電磁的なゆれが発生します。
EMPは、電気が「急に変わる」ことで生まれる現象。
じわじわではなく、ドン、が特徴なんですね。
EMPは、一瞬の急激な電気の変化から始まります!
次のプロセスは、その電気のゆれが空間を通じて広がることです。
EMPは、ケーブルの中だけを流れる現象ではありません。
空気や真空を通じて、電磁波のように周囲へ一気に伝わっていきます。
これが、EMPがやっかいとされる理由のひとつ。
直接つながっていなくても、影響が及ぶ可能性があるからです。
強い電磁的なゆれが広がると、周囲にある金属や配線は、まるでアンテナのように反応します。
「そこに電気を流すつもりはなかったのに」
勝手に電気が誘い込まれてしまう。
これが、EMPの二段階目です。
EMPは、空間そのものを伝って影響を広げる現象なんですね。
EMPは、空間を通じて広く一気に伝わります!
最後のプロセスが、電子機器の内部で実際の影響が出る段階です。
空間を伝わってきた電磁的なゆれは、配線や回路に入り込みます。
その結果、本来想定されていない電気が、電子部品の中を流れてしまいます。
電子機器は、ごく小さな電気信号を正確に扱うことで動いています。
そこに、突然大きな電気のゆれが入り込むとどうなるか。
──こうした誤作動が起こります。
場合によっては、部品そのものが耐えきれず、故障につながることもあります。
特に、高性能で精密な電子機器ほど影響を受けやすい。
これは、扱っている電気が繊細だからこその弱点です。
EMPは、電子機器の「電気の通り道」に直接割り込む現象とも言えます。
EMPは、回路に入り込み電子機器へ影響を与えます!
EMPの原理をまとめると
この3つのプロセスが、EMPという現象の正体です。
怖そうに見える現象も、中身を分解して理解すれば、「何が起きているのか」がはっきり見えてきます。
EMPは、電気の性質が極端な形で表に出た結果。
だからこそ、正しく知ることが、いちばんの対策なんですね。
EMPっつーのはよォ、ただの電磁波じゃねぇ!ケタ違いのパワーで一瞬にして電子機器をブチ壊す“電気の爆弾”だ!しかも見えねぇ、聞こえねぇ、来たと思ったら全部パーよ!チップだの基板だの、EMPの前じゃ紙同然だぜ!
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