絶縁体(電気を通さないもの)

絶縁体とは

絶縁体とは、電気をほとんど通さない物質であり、自由電子を持たない構造をしている。電流の流れを遮断するため、安全のための被覆や部品に利用される。代表例にはゴムやプラスチック、ガラスなどがある。

絶縁体を知る、それは「電気を止める力」を知ること

電気って、なんでもかんでも通るわけじゃないんです。ちゃんと「流れやすい物」と「流れにくい物」があって、その性質を知っておくと、電気のトラブルを防いだり、安全に使えたりするんですよ。このページでは、絶縁体というのは「電気をほとんど通さない物質」だということを、わかりやすく紹介していきます!



絶縁体は「電気を通さない素材」

Ceramic insulator used on railways

鉄道用セラミック絶縁体
鉄道の架線支持に使用されるセラミック製の絶縁体

出典:Title『Insulator_railways』-Photo by Thermos /GNU Free Documentation License,Wikimedia Commons CC BY-SA 3.0より


絶縁体(ぜつえんたい)っていうのは、かんたんに言うと電気が通りにくい物質のことなんです。


たとえば、


  • プラスチック
  • ゴム
  • ガラス
  • 木材(乾いていれば)


こういう素材は、電気が流れにくいので「電気をさえぎる壁」みたいな役割をしてくれます。


コードの外側がプラスチックやゴムで覆われてるのも、まさにこの絶縁体の力で安全を守っているんですよ。


なんで絶縁体は電気を通さないの?

理由はちゃんとあって、絶縁体の中には電子が自由に動けないんです。


電気が流れるってことは、電子が中を動き回ってる状態。でも絶縁体の中では、電子たちがガチガチに固定されてて、動くスペースがないんです。だから電気が通れない=流れないってわけ。


逆に、電子がスイスイ動ける物質は導体(電気を通す素材)になります。

導体(左)と絶縁体(右)の比較図

出典:Photo by Siyer300 / Wikimedia Commons CC BY-SA 4.0より


上の図は、「導体(conductor)と絶縁体(insulator)の違い」を、電場(E)の働きという視点からわかりやすく示したものです。


導体(conductor)の特徴(左側)
  • 外からプラスの電荷(+)とマイナスの電荷(-)を近づけると…
  • 導体の中の自由電子が移動して、外の電場を打ち消すように分布します。
  • その結果、中の電場(Enet)は 0(ゼロ)になります。


すなわち導体の中では電場が働かない= 電気がよく流れる性質に繋がっています。


絶縁体(insulator)の特徴(右側)
  • 外から同じように電荷を近づけても…
  • 電子が自由に動けないため、電場を完全には打ち消せません。
  • だから、中の電場(Enet)は 0 にならない


すなわち絶縁体の中では電場が残る= 電気を通しにくい性質につながっています。


まとめると…
  • 導体:中の電子が動いて、外の電場を打ち消せる → Enet = 0
  • 絶縁体:電子が動けず、電場を打ち消せない → Enet ≠ 0


図は、「電気を通す・通さない」の違いが、電子の自由度と電場の中の様子に表れていることを、ものすごくシンプルに見せてくれてるんです!


絶縁体は身近なところで大活躍!

エアコン配管のゴム製断熱材

エアコン配管のゴム製断熱材
家庭用エアコンの配管に使用される発泡ゴム製の絶縁材。熱と電気の両方を遮断する役割を果たす。

出典:Title『Air_conditioner_armaflex_insulation』-Photo by Achim Hering / CC BY 3.0/GNU Free Documentation Licenseより


「電気を通さない」ってだけで、実は私たちの生活をめちゃくちゃ守ってくれてるんです。たとえば…


  • コンセントのカバー:触っても感電しないようにプラスチック
  • 電化製品のコード:ゴムやビニールで中の電線をしっかり保護
  • ドライバーの持ち手:金属部分に触らないように絶縁グリップ


こんなふうに、絶縁体がなかったら、電気ってすごく危ないものになっちゃうんですよね。


絶縁体って言葉はなじみ薄いかもしれねぇが、実は「電気を通さねぇ素材」のことを指してるんだ。電気の事故防止には絶対欠かせねぇ存在だから、導体とセットでバッチリ覚えとけよ!