

水力発電って、いちど仕組みがつかめると「なるほど、自然の力を上手に借りてるんだな」と感じやすい発電です。
しかも燃料を燃やさないので、運転中に二酸化炭素をほとんど出さず、長いあいだ電気を作り続けられるのも強みなんですね。
ただし、水力発電も「水が流れる=電気が出る」ではありません。
──このリレーがちゃんと整って、はじめて発電になります。
そこで今回は、水力発電を支える3つの原理を、順番にかみ砕いて見ていきましょう。
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水力発電の最初の原理は、高いところにある水が「落ちる力」を持っていることです。
というのも、水は高い場所にあるほど、落ちることで大きなエネルギーを出せるからです。
この「高いほど力が大きい」という考え方を、理科っぽく言うと位置エネルギー。
ダムに水をためるのは、ただ貯金しているだけではなく、「高さの力」をためているとも言えます。
ここでポイントになるのが落差です。
落差が大きいほど、水が落ちるときの勢いを強くできるので、同じ水の量でも発電しやすくなります。
位置エネルギーの原理を整理すると、こうなります。
──こんな具合に、水力発電は「水そのもの」よりも「水の高さと落ち方」が勝負です。
水力発電の出発点は、水の高さが生む位置エネルギーをためること──ここがまず一番目の原理になります。
あります。たとえば川の流れをそのまま使う方式もあり、ダムほど大きくためない代わりに自然の流れを活かします。
ただしその場合は、雨や季節で水の量が変わりやすいので、発電量も変わりやすくなります。
位置エネルギーの原理は、高い場所の水が「落ちる力」をためているということです!
落差をどう作るかが、水力発電の土台になります!
次の原理は、水が流れるときに生まれる圧力や勢いを使うことです。
なぜなら、タービンを回すには「押す力」が必要で、水の流れをうまく当てることで回転が生まれるからです。
ここで言いたいことは、水はただの液体ではなく、流れると力を持つということ。
この力の出し方には、水を速くする方法もあれば、水の圧力を強くする方法もあります。
たとえば、細い管に水を通すと勢いが強くなりますよね。
水力発電では、そういう性質を利用して水を導水路や水圧管で導き、タービンへぶつける形に整えます。
流体の原理を整理すると、次のようになります。
──つまり水力発電は、水を「ただ落とす」のではなく、「狙って当てる」発電でもあります。
ここが上手いと、同じ水量でも出せる電気が増えやすくなります。
ようするに水力発電は、水の流れと圧力を整えて、タービンを押す力に変える──これが2つ目の原理です。
イメージは近いですが、発電用のタービンは水の当て方や形がかなり工夫されています。
水の落差が大きい場所向け、流れが多い場所向けなど、条件に合わせて種類が変わるのも面白いところです。
流体の原理は、水の流れと圧力でタービンを押して回すことです!
水の当て方を整えるほど、発電は効率よく進みます!
3つ目の原理は、火力発電と同じく電磁誘導です。
というのも、どんな発電でも「最後は発電機で電気にする」という部分は共通しやすく、水力発電も回転を電気に変えているからです。
タービンが回ると、その回転が発電機に伝わり、そして発電機の中では、磁石の近くでコイルが動くような状態が作られ、磁界の変化によって電気が生まれるんです。
ここでのポイントは、タービンの回転が安定しているほど電気も安定しやすい、ということ。
だからこそ、水の量や流れをうまく調整して、回転のブレを小さくする工夫も大切になります。
電磁誘導の原理をまとめると、こうです。
──この流れで、川やダムの水の力が、わたしたちの家のコンセントへつながっていきます。
水の力で生んだ回転を、電磁誘導で電気に変えるのが水力発電のゴール──これが3つ目の原理です。
ダム式などでは、水の流す量を調整することで出力を上げ下げできる場合があります。
もちろん雨が少ないと発電量が減ることもありますが、条件がそろうと電気の調整役として活躍しやすいんです。
電磁誘導の原理は、タービンの回転を電気に変える最終段階です!
水のエネルギーが、ここで電気という形に変わります!
ここまでで「水力発電を支える3つの原理」というテーマでお話してきました。
水力発電は、自然の水を使いますが、実際には“原理のリレー”で成り立っています。
まとめると──
──以上3点がそろって、水力発電は「水→回転→電気」という変換を成立させています。
そして一番のポイントは、水力発電は“水の高さと流れ”を上手に整えるほど、安定して大きな力を引き出せるということです。
ダムの形、導水路の作り方、タービンの選び方──これらの工夫が全部、3つの原理を強くするためにあると考えると、仕組みが一気につながって見えてきますよ。
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