

風力発電って、遠くから見ると「でっかいプロペラが回ってるだけ」に見えますよね。
でも実はあれ、風の力をそのまま電気にしているわけではなくて、いくつかの“しくみのバトン渡し”で成り立っています。だからこそ、風が弱い日でも回り方が工夫されていたり、送る電気の質までちゃんと整えられていたりするのです。
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まず最初の原理は、羽(ブレード)が風を受けたときに生まれる力の話です。
風が当たると、羽には2つの力がかかります。
そして風力発電では、この揚力をうまく使って、羽をスーッと回すのがポイント。
つまり、ただ「風が強いから回る」ではなく、羽の形と角度で回転を作っている感じなんです。
──こんな工夫がそろうと、同じ風でも「回る力」を取り出しやすくなります。
ここで大事なのが、羽の角度です。
角度が合っていると、風は羽の表面をスッと流れて揚力が強く出ます。逆に言えば、角度がズレすぎると空気の流れが乱れて、回り方が急に弱くなったり、ガタガタしやすくなったりするのです。
だからこそ風車には、風の強さを見ながら羽の角度を変えるピッチ制御が入っています。しかも強風のときは、わざと角度を変えて回りすぎを止めることもあります。安全と発電の両方を守るための工夫、というわけです。
風力発電のスタート地点は、風の流れを“回転”に変える羽のデザインなのです。
風が電気になる第一歩は、羽が風の力を回転に変えるところで決まるのです!
次の原理は、「回った力を、発電にちょうどいい形へ整える」話です。
風車の羽って、見た目はすごく速そうなのに、実は回転数(1分間に何回回るか)はそこまで高くありません。しかも風の強さで、回り方がどんどん変わります。
そこで必要になるのが、回転を発電機に伝える駆動系と、回転数を上げる増速の仕組みです。
──つまり「ゆっくり回る羽」から「発電しやすい回転」を作り出しているんですね。
増速機があると、羽がゆっくりでも発電機を速く回せます。これがいわゆるギア付きの方式。
一方で、ギアがあると部品が多いぶん、音やメンテナンスが課題になりやすい面もあります。
そこで登場するのが、ギアを使わずに直接つなぐダイレクトドライブ方式です。発電機そのものを大きくしたり、磁石やコイルの設計を工夫したりして、低い回転数でも電気を作れるようにします。
ようするに、増速で勝つか、発電機の工夫で勝つか──その選び方があるわけです。
風まかせの回転を、発電に向いた回転へつなぎ直すのが“伝達と増速”の役割なのです。
風のゆらぎを受け止めつつ、回転を発電機へ上手につなぐ仕組みが大事なのです!
最後の原理は、いよいよ電気そのものの話です。
発電機の中では、磁石とコイルを使って電気を生み出します。これは電磁誘導という原理で、「磁石の近くでコイルが動く」と電気が生まれる、というイメージ。
そして風車では、羽の回転が発電機に伝わることで、コイルや磁石が動いて電気が作られます。
ただし、ここで終わりじゃありません。というのも、風で回す以上、電気の強さやリズム(周波数)は安定しにくいからです。家庭や町で使うには、電気を整える装置が必要になります。
──この流れがそろって、はじめて「使える電気」になります。
ここで活躍するのが、インバータなどの電力変換装置です。
風車の中でできた電気を、そのまま送電線に流すと、電気のリズムが合わなくて困ることがあります。だからこそ、いったん電気を受け取って、周波数や電圧を電力系統に合わせるように作り直すんです。
逆に言えば、ここが弱いと「発電はできているのに、うまく送れない」ということも起こりえます。発電はゴールじゃなくて、使われてこそ意味がある──そんな視点が大切だということですね。
風で生まれた電気を“社会で使える電気”に整えるのが、最後の決め手なのです。
電気は作るだけでなく整えて届けるところまでが風力発電なのです!
ここまでで「風力発電を支える3つの「原理」」というテーマでお話してきました。
そして結局のところ、風力発電は「風が回す」だけではなく、回転と電気を段階的に整えている仕組みなのです。
まとめると──
──以上3点が、風力発電の中身をスッと理解する近道になります。
風力発電は、見た目はシンプルでも中身はけっこう繊細です。
だからこそ、強い風の日だけでなく、弱い風の日でも回り方を調整し、できた電気もそのままにせず整えてから送ります。
「風があるから発電できる」ではなく、「風を使いこなす工夫があるから発電できる」わけです。
この3つの原理がつながって、はじめて風力発電は安定して役に立つ存在になるのです。
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