

地熱発電って「地面の下の熱で電気をつくる」発電です。なので場所選びがめちゃくちゃ大事。
というのも、どこでも地面を掘れば熱い蒸気が出てくる──なんて都合よくはいかないんですね。まず熱が必要。しかも水や蒸気が動ける地下の“通り道”も必要。さらに、発電所を建てて運び出せる立地であることも必要。条件がそろって、はじめて動く。そんなタイプなのです。
|
|
|
まず一番わかりやすい条件が、地下に強い熱があることです。地熱発電は、地下の熱で温められた熱水や蒸気を使ってタービンを回します。だからこそ、地面の下があまり熱くない場所だと、がんばって掘っても発電に足りるエネルギーが取り出しにくいんですね。
そして熱が強くなりやすいのは、だいたい「地球が元気に動いている場所」です。たとえば火山がある地域、温泉が多い地域、地面が割れ目だらけの地域。こういう場所は地下から熱が上がってきやすく、「地熱のサイン」が表に出やすいんです。
──このように、「熱がある場所には目印がある」と考えると理解がラクになります。だからこそ地熱発電は、火山国の日本などで注目されやすいわけですね。
地熱発電のスタートラインは、地下に十分な「熱の強さ」があることなのです。
ここでひとつ落とし穴。熱が強い場所でも、すぐに発電できるとは限りません。なぜなら、熱を運んでくる水や蒸気の通り道がないと、熱があっても取り出しにくいからです。
温泉があるからといって、必ず近くに発電所が作れるとは限りません。熱以外の条件もそろう必要がある、ということですね。
地熱発電はまず「地下がしっかり熱い場所」を選ぶのが大前提なのです!
次の条件は、地下に水があって、それが動けること。ここがけっこう重要です。地熱発電で使うのは「熱」そのものというより、熱で温められた熱水や蒸気。つまり、地下に水がないと、熱があっても蒸気が作りにくいんですね。
しかも水は、ただあるだけじゃダメで、地下の岩の中を動ける必要があります。岩の中に割れ目やすき間があって、そこを水が通るイメージ。これを地質の言葉でいうと、岩に透水性(水が通る性質)がある、という感じです。
──こんな具合に、地熱発電は「熱+水+通り道」のセットで成立します。ようするに、地下に“熱いお湯が循環できるしくみ”が必要なんですね。
地下で水が動けることが、地熱の力を地上へ運ぶカギなのです。
地熱発電にはいくつか方式があって、蒸気を直接使うタイプもあれば、熱水の熱を別の液体に渡して発電するバイナリー方式もあります。
そしてバイナリー方式は、比較的低めの温度でも使えることがあるので、「熱はあるけど超高温ではない」場所でも可能性が出るんです。だからこそ、場所の条件に合わせて方式を選ぶのが現実的、というわけで。
地熱発電は「水があって動ける地下」がそろって、やっと強くなるのです!
最後の条件は、ちょっと現実的な話。発電所は地下だけでは完結しません。地上に設備を作って、井戸を掘って、電気を送電して、点検も続けます。だから、地上側の立地条件もめちゃくちゃ大事なんです。
たとえば、あまりに急な山の中だと工事が大変になります。道路がなければ機材を運べませんし、作業の安全も守りにくい。さらに、地熱が強い場所は国立公園のような自然が豊かな地域と重なることもあります。つまり「熱がある」だけで決められないのです。
──この3つが整うと、発電所を建てて長く動かしやすくなります。逆に言えば、条件がどれか欠けると、計画が止まったり、時間がかかったりしやすいんですね。
地熱発電は「地下の条件」だけでなく「地上で続けられる条件」までそろって完成なのです。
地熱発電が多い場所は、世界で見ると火山や地面の動きが活発な地域に集まりやすいです。たとえばアイスランドのように地熱が強い国、そして太平洋のまわりの“火山が多い帯”の国々。日本もこのタイプで、温泉が多い地域ほど地熱の話題が出やすくなります。
ただし、そこに必ず発電所が建つかは別問題。自然や暮らしとの調整が必要だからこそ、慎重に選ばれているわけです。
地熱発電は「作れる場所」と「続けられる場所」が重なるところに向いているのです!
ここまでで、地熱発電に必要な3つの立地条件というテーマでお話してきました。
そして結論は、地下の強さだけじゃなく、地上の都合もセットで大事ということです。
まとめると──
──以上3点が、地熱発電に「向いてる場所」を決める基本です。
だからこそ「地熱が強そう!」だけで決めず、調査と計画がていねいに進められます。 地熱発電は、地下の自然の力と人のくらしを両立させてこそ、安定して役に立つ発電なのです。
そして、火山や温泉の多い地域で話題になりやすいのは、こうした条件がそろいやすい“土台”があるから。向いている場所が限られるのも、ちゃんと理由があるということですね。
|
|
|