

波力発電って、海を見ているときに「この波の動き、もったいないな…」って思ったところから始まる発電です。
波は勝手に上下したり、前に押してきたりしますよね。あの動きにはエネルギーが入っています。
そして波力発電は、そのエネルギーをそのまま電気にするのではなく、いったん機械の動きに変えてから、最後に発電機で電気に変えます。
ようするに「波の動き → 動力 → 電気」という変身リレー。ここがポイントなのです。
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まず波力発電の出発点は、波が持っている運動エネルギーです。
波は、海面が上下するだけじゃなく、海水が前後にも動いています。だからこそ、波力発電は「どの動きを狙うか」で仕組みが少し変わってきます。
たとえば、海面の上下で浮き(ブイ)が動くタイプもあれば、岸に向かって押してくる力を使うタイプもあります。どれも共通しているのは、波の動きを装置が受け止めて、「使える動き」に変えるところです。
波の動きの取り出し方を、ざっくり整理するとこんな感じ。
──このように、波そのものが“動力の材料”になります。逆に言えば、波が小さい日は取り出せる力も小さくなるので、波の強さや周期を読むことも大事になってきます。
波力発電の第一歩は、波の上下や前後の動きを「エネルギーとして受け取る」ことなのです。
波というと「高い波=強い」と思いがちです。もちろん高さも大切。
でも実は、波がどれくらいの間隔で来るか(周期)も、取り出せるエネルギーに関係します。
しかも海は毎日コンディションが変わります。だから装置側も、波の変化に合わせて受け止め方を調整する工夫が必要です。波が急に大きくなる日もあるので、無理に受け止めすぎない安全設計が欠かせません。
次の原理は、波の動きをそのまま電気にしないで、いったん別の動力に変えることです。
というのも、波の動きはゆっくりだったり、向きが変わったりします。そのままだと発電機が回しづらい。だからこそ「変換装置」が間に入るのです。
波力発電にはいくつか方式がありますが、代表的な変換のしかたは次のようなものです。
──こうして波のゆらゆらを、発電に向く形へ整えていきます。ようするに、波のクセのある動きを、発電機が喜ぶ動きに“翻訳”する感じですね。
波力発電の真ん中には、波の動きを発電向きの動力に変えるしくみが入っているのです。
波の動きは、基本的に「押す→引く」のくり返しです。
ここで困るのが、回転が逆になったり、力が弱くなったりすること。
そこで、空気を使う方式では「空気が行ったり来たりしてもタービンは同じ向きに回る」ような仕組みを工夫したり、油圧方式では一度ためてから安定した力で回すようにしたりします。つまり、バラバラな波を安定させるための仕掛けが入っているということなんですね。
最後は、いよいよ電気を作る原理です。
波の動きが変換装置を通って、タービンのような「回る力」になったら、あとは発電機の出番。回転がコイルや磁石の仕組みに伝わることで、電気が生まれます。
ここは水力発電や火力発電と似ていて、「回転→発電」という基本は同じです。違うのは、回転を作る元が「波」だという点。だからこそ、回転をなめらかに保つ工夫が重要になります。
発電までの流れを順番で見ると、こんなイメージです。
──この順番がそろうと、波のエネルギーが電気として取り出せます。しかも発電した電気は、そのままでは使いにくいこともあるので、周波数や電圧を整える制御装置も大事な仲間になります。
波力発電は最終的に、回転を発電機へ渡して「電気」に変えるのがゴールだということですね。
海は塩でさびやすいし、風も強いし、台風の日は波が暴れます。
だから波力発電は、発電機だけでなく、装置全体が耐久性と安全を持っていることがとても大事。
荒れた海で無理に動かすと壊れやすいので、止める・守る仕組みを最初から入れておく必要があります。
「発電する」だけじゃなく「長く持たせる」まで含めて設計するのが、波力発電の難しさであり強さでもあるんです。
ここまでで、波力発電を支える3つの原理というテーマでお話してきました。
波は自然の力なので、上手に使えば頼もしい一方、相手は気まぐれ。だから原理を分けて理解するとスッキリします。
まとめると──
──以上3点が、波力発電のしくみをつかむ基本です。
波力発電は「波が動く」という当たり前を、工夫して電気に変える発電です。
そして大事なのは、波の動きは一定ではないから、受け止め方・変換のしかた・電気への仕上げまで、全部がつながっていること。
波力発電は、波の不安定さを“発電できる形”に整える原理の連携で成り立つということになるのですね。
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