

バイオマス発電って、「木」や「食べものの残り」みたいな有機物からエネルギーを取り出して、電気に変える発電です。
そして大事なのは、材料が違っても「エネルギーを取り出す考え方」にはいくつかの王道があること。
この記事では、その王道を3つの原理として整理して、どんなふうに電気につながっていくのかを見ていきます。
先に全体像だけ言うと、次の3タイプです。
──こんな具合に、取り出し方が違うだけで、ゴールは「タービンや発電機を回すための力」をつくることになるわけです。
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まずいちばんイメージしやすいのが燃焼の原理です。
ようするに「燃やして熱を出す」──この熱で水をあたため、蒸気をつくって機械を回します。
しかも、燃えるものが石炭じゃなくて、木くずや紙くずでも「熱が出る」という点は同じ。
だからこそバイオマス発電でも、ボイラーで熱を集めて、タービンに渡す流れが基本になります。
ここで覚えておきたいのは、蒸気は「押す力」を持つことです。
水が蒸気になると体積がぐっと増えるので、その勢いでタービンを回せるんですね。
ただし燃やす以上、材料がぬれていたり、混ざり物が多かったりすると、熱が取りにくくなることもあります。 燃焼の原理は「安定してよく燃える状態」をつくれるかが勝負──ここが運転のカギになるのです。
燃焼は「熱→蒸気→タービン」という王道ルートで電気につなげる原理です!
次はちょっと生き物っぽい話。発酵の原理です。
というのも、生ごみや家畜のふんみたいな有機物は、微生物が分解してくれる性質があるからです。
その分解が進むと、空気が少ない場所ではメタンを中心としたバイオガスが出てきます。
そしてこのガスを燃やして、エンジンやタービンを回し、発電機で電気に変える──これが発酵タイプの基本です。
発酵でも種類がありますが、バイオガスをねらうのは嫌気性発酵と呼ばれるやり方。
空気があると別の分解になりやすいので、タンクの中をしっかり管理する必要があるんですね。
ここで注意したいのは、ガスは目に見えないこと。 発酵タンクや配管では、ガスのたまり・もれ・引火に気を配る必要があります。
だからこそ、設備の点検や安全装置が「発電の一部」になってくるわけです。
発酵の原理は「微生物の仕事をうまくコントロールして燃料ガスを作る」発想だと覚えると、ぐっと分かりやすいですよ。
発酵は、微生物の分解で生まれたガスを燃料にして電気へつなぐ原理です!
最後は少し理科っぽくて、でも知ると面白い熱分解・ガス化の原理です。
まず、材料をいきなり全部燃やすのではなく、酸素を少なめにして強い熱を当てると、有機物は分解されてガスや油っぽい成分が出てきます。
そして、その中の「燃えるガス」を集めるのがガス化。
このガス(合成ガスなど)を燃やして、エンジンやタービンを動かし、電気に変えていきます。
固体の木くずをそのまま燃やすと、サイズも水分もバラバラで、燃え方が安定しにくいことがあります。
でもガスにできれば、燃やす側は「ガス燃料」として扱えるので、調整しやすくなる場面があるんですね。
ただし、ガス化は装置が複雑になりやすく、ガスの中の汚れ成分(タールなど)を減らす工夫も必要です。 熱分解・ガス化の原理は「固体をいったんガスに変えて、燃料として整える」考え方だと押さえておくとスッキリします。
熱分解・ガス化は、燃やし切る前に燃えるガスを取り出して発電に使う原理です!
ここまでで「バイオマス発電を支える3つの「原理」」というテーマでお話してきました。
同じ有機物でも、取り出し方が変わると、得意な材料や設備の形も変わってくるのがポイントです。
まとめると──
──以上3点が、バイオマス発電の「エネルギーを取り出す方法」の柱になります。
そしてどの方式でも、最後は発電機を回して電気にするので、「熱・ガス・蒸気」をどう扱うかが実力の出どころです。
つまりバイオマス発電は、材料よりも「どの原理でエネルギーを取り出すか」を先に決めると理解が速いのです。
だからこそ、燃料の性質や地域で集めやすい資源、そして安全管理や設備コストまでセットで考えると、向き不向きが見えてきます。
この3原理を地図みたいに頭に置いておけば、「この発電所はどのタイプ?」も読み解けるようになる、ということなんですね。
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