電気を出す動物

電気を出す動物

このカテゴリーでは電気を出す動物に関する情報をまとめています。電気ウナギや電気ナマズ、電気エイの特徴や生態、生息環境、発電メカニズムや研究事例、利用例など、電気の生体発電への理解を深める助けになれば幸いです!

電気を出す動物を知る、それは「生体電流の可能性」を知る事

真っ暗な川の中、敵が近づくとビリビリッ!…なんと自然界には、電気を出して身を守ったり、獲物をしとめたりする動物たちがいるんです。しかもその仕組みは、なんと発電機にそっくり!このページでは、「電気を出すってどういうこと?」「どんな動物がいるの?」「その仕組みは?」といった疑問を、ワクワクしながら解き明かしていきますね!

 

 

電気を出すってどういうこと?

デンキウナギ(Electrophorus electricus)の写真

デンキウナギ
南米の淡水域に生息し、獲物の捕獲や外敵からの防御、周囲の環境の感知のために放電能力がある

出典:David J. Stang / CC BY-SA 4.0より

 

まず、「動物が電気を出す」ってどういうこと?って思いますよね。これは体の中に「発電細胞」を持っていて、そこに化学反応を起こすことで電気を発生させるというしくみなんです。

 

人間の筋肉も、動くときに微弱な電気が流れています。でも電気を出す動物は、もっと強い電気を「ビリッ」と外に出すことができるんです。

 

つまり彼らは、生きたバッテリーみたいな存在!

 

どんな動物が電気を出すの?

自然界には、さまざまな発電動物が存在します。それぞれちょっとずつ能力や使い方が違うんですよ。

 

デンキウナギ

Electric eel (cropped)

デンキウナギ
電気を発する能力を持つ淡水魚で、南米のアマゾン川流域に生息

出典:Photo by Steven G. Johnson / CC BY-SA 3.0より

 

南米アマゾン川流域に生息し、最大800Vの高電圧を発生させる強電気魚です。体長は2.5mに達し、発電器官は体の後半部に位置しています。

 

デンキナマズ

Malapterurus electricus

デンキナマズ
アフリカの淡水域に生息し、最大で450ボルトの電気を発する能力を持つナマズ科の魚

出典:Photo by Stan Shebs / CC BY-SA 3.0より

 

アフリカの淡水域に生息し、最大450Vの電気を発生させます。発電器官は体表を包むように発達し、頭部がマイナス極、尾部がプラス極となっているのが特徴です。

 

モルミルス

Mormyrus rume proboscirostris

モルミルス
アフリカの淡水域に生息し、象の鼻のような口先を持つ特徴的な魚

出典:Photo by MM. P. J. Smit & J. Green / public domainより

 

アフリカの淡水に生息する弱電気魚です。1V以下の微弱な電気を発生させ、電気定位や通信に利用します。発電器官は尾部。

 

シビレエイ

Torpedo panthera

ヒョウモンシビレエイ
インド洋や紅海に生息し、独特の斑点模様を持つシビレエイの一種。発電器官を使って獲物を麻痺させる。

出典:Photo by Kora27 / CC BY-SA 4.0より

 

日本近海を含む海域に生息する強電気魚です。頭部に一対の発電器官を持ち、最大80Vの電気を発生させます。なんと古代では麻酔用途にも利用されていたんですよ。

 

ジムナーカス

Gymnarchus niloticus

ジムナーカス
アフリカの淡水域に生息する電気魚で、長く細い体と独特の泳ぎ方が特徴。

出典:Photo by Wiki-Harfus; modified by Wildfeuer / CC BY-SA 3.0より

 

アフリカの淡水域に生息する弱電気魚です。1~5Vの電気を発生させ、電気定位や通信に利用しています。体長は約1.5mで、性格は獰猛。

 

どうやって電気を出してるの?

デンキウナギの3つの電気器官
デンキウナギ(Electrophorus属)に存在する3種類の電気器官の構造図

出典:Photo by Chiswick Chap / CC BY-SA 4.0より

 

電気を出す動物には、「発電板」や「発電器官」という特別な器官があります。ここでイオン(電気を持つ粒)を動かして、+と−の差を生み出すんです。

 

この仕組み、実は電池発電機とほとんど同じ!

 

  • たくさんの「発電細胞」が直列につながっていて、大きな電圧を作る
  • 出したいときに神経の信号で一斉にスイッチオン!

 

つまり、動物たちは体そのものが精密な電気装置になってるんですね。

 

電気を出す動物たちってよ、体の中に発電装置をガッチリ持った、まさに“生きた発電機”そのものなんだぜ!自然のスゴさを思い知らされるだろ?デンキウナギに会ったら、絶対に油断すんなよ、わかったな!