
ふだん何気なく使ってる電気、でも昔の人にとっては、それこそオカルトそのものだったんです。
雷に打たれたら命を落とす。暗闇で勝手に光る。触れたらビリビリ痛い…。そんな現象を見て、「これは神さまの怒りか!?」「妖怪のしわざじゃ…?」って本気で思われてた時代が、たしかにあったんです。
実際、電気は長いこと「見えないけど確かにあるナゾの力」として、人間の想像力をビリビリ刺激してきました。電気とオカルトの関係は、「理解できない不思議さ」と「現実に起こるインパクト」が絶妙に重なっていたからこそ、今も語り継がれてる話が多いんです。
このページでは、昔の人が電気に感じた“オカルト的な怖さ”や、“霊的エネルギー”として扱われてきた歴史をわかりやすくかみ砕いて解説していきます!
雷神図(尾形光琳)
江戸時代の画家・尾形光琳による「風神雷神図屏風」の左隻で、雷神を描いた作品
出典:Photo by Emuseum / Public Domainより
現代じゃ「雷=大気中の放電現象」って理屈で説明されますけど、昔の人は違いました。
雷のように、ドッカーン!と空を割って地上に落ちてくるエネルギーは、まさに「天からの力」。だからこそ、世界中で雷を神さまや精霊と結びつけて信仰してきたんです。
どこも共通して、「雷=自然界の裁き」って考えがあったんですね。
19世紀の球電の銅版画
球電は、超常現象や幽霊と関連付けられることもある、稀な大気現象である。雷雨時に発生し、数秒間浮遊する発光球として目撃されることが多い。
出典:Photo by Binadot / Public Domainより
「幽霊がいる部屋って電気がチカチカする」とか、「霊感ある人はテレビが壊れやすい」とか、聞いたことありませんか?
もちろん科学的にはノイズや電磁波の干渉ってことで説明できるんだけど、それが「オカルト現象」っぽく見えるのは、
電気そのものが“見えない力”であり、心や気持ちに関係してるように感じるから
かもしれません。
たとえば、昔は「魂(たましい)」ってエネルギーが電気と似てると思われてた時代もありました。実際、19世紀には死者の体から“電気的ななにか”が出ると信じられていて、「死後の電流」を測ろうとした人までいたくらいです。
心霊スポットで電磁波測定を行うゴーストハンター
幽霊の存在が電磁波の変動と関連しているとして、このような調査が行われることがある。
出典:Photo by LuckyLouie / CC BY-SA 3.0より
オカルトが流行った19世紀後半~20世紀初頭、科学と霊のあいだを行ったり来たりするような奇妙な実験がいろいろ行われました。
どれも、現代の科学では「うーん…それはさすがに…」ってなるかもしれませんが、当時の人たちはマジでした。
電気は、それほどまでに「不思議なもの」「境界を超える力」と思われてたんですね。